旅と劇場とスタジアム   ~アーティスティックライフに憧れて~

旅、温泉、飲み歩き、音楽、ミュージカル、ラジオそしてサッカー・スポーツ観戦が大好きなサラリーマンによる雑文記。日々の想いをつづっていきます。

【サッカー】アジアカップ準々決勝 日本対ベトナム ターンオーバーを使わなかった日本、1点差の勝利で4強へ!

アジアカップが始まって、日本にとって5試合目、決勝トーナメントの2試合目である準々決勝が、1月24日(木)日本時間の22:00に行われた。

早いもので大会20日目になるようだ。

対戦相手は、ベトナム。グループリーグの1、2戦を強豪のイラク、イランと戦い敗戦を喫したが、グループ3位で決勝トーナメント進出を決め、決勝トーナメント初戦をヨルダン相手にPK勝ちし8強まで駒を進めてきた。

直近の昨年行われた東南アジア選手権で優勝しており、急速に力をつけてきている印象だ。

 

さて、この試合、最も注目したのは、日本はどのようなメンバーで戦うのか、ということだ。ベトナムが中3日あるのに対し日本は中2日で戦わなければならない。また、優勝するためには、その先にはまだ2試合戦わなければならないのだ。

そのような状況から、ウズベキスタン戦を戦った、サブ中心のメンバーで行くのかと思っていた。

 

しかし、いざふたを開けてみたら、ほんの3日前のサウジアラビア戦と同じ先発メンバーが発表されていた。

唯一異なるのは、1トップに入った北川だけだ。これは、武藤が出場停止になっているので、やむを得ない人選だろう。

 

この先発メンバーを見て、まったくいいとは思わなかった。

中2日で疲弊している選手たちプラス北川という布陣。

これは、グループリーグ第2戦のオマーン戦と同じだ。

北川は、総サブメンバーで戦った3戦目のウズベキスタン戦では躍動感あるプレーを見せていたが、レギュラーメンバーで戦った第2戦のオマーン戦では正直機能していなかった。

 

このメンバーの中に入ってプレーする北川には気の毒とすら思った。

しかし、指揮官はこのメンバーの中に北川を入れて戦うことを選んだ。

練習で相当によいコンビネーションを見せたとか、何らかの理由はあるのだろう。

 

そんな思いを持ちながら、試合を見始めた。

 

注目は、北川にパスが出るかどうかだ。

 

これは、比較的早い段階で、ボールが回ってきたが、ファーストタッチでボールを失ってしまった。そんな北川のボールロストからピンチを招く。

事なきを得たが、入りはよくない。気持ちよくプレーに入れない。

 

しかし、この日は、レギュラーメンバーの中でもパスを受けることができ、徐々にフィットしていった。

 

この試合、南野はよかった。

主戦場は2列目。

中央でボールをキープし、ゲームメイクをしていた。

 

北川は2トップではなく、1トップのような形でプレーしていた。

 

そんな中、北川から原口へのナイスパスがあり、日本のCKになった。

 

このCK、柴崎が蹴った球を吉田が頭で決めて、日本に待望の先制点が生まれたと思った。

前半24分のことである。

 

しかし、その直後、ではなく数分後、主審はVARでの判定を行うことを宣告した。

 

このVARに至るまでの間については、相当な違和感を覚えた。

特にベトナム側が抗議したわけでもないのだが、少し時間が経過した後にVARを行うことになったのだ。

 

その結果、ゴールを決めたと判定されていた吉田のハンドを取られ、日本のゴールは取り消された。

 

こんな、試合の流れに水を差すVARってどうなのか、と相当否定的な気持ちになった。

 

この日本のゴール取り消しを機に、両チームの攻守の切り替えが激しい、めまぐるしい展開になった。

 

そんな中、ベトナムの怒涛の攻撃が続いた。

ベトナムの選手たちは、小柄だが若く、エネルギーに満ちており、スピード感あふれる波状攻撃を見せていた。

日本は防戦一方で、なんとかゴールを決められずに済んだ、という印象だ。

 

その後、日本も盛り返すが、ゴールを決めることはできず、前半は0-0で終了した。

 

前半の印象は、若いベトナムの勢いに、日本は翻弄されっぱなしという感じだった。

 

この試合、怪我明けの大迫の調整に充てることは間違いなかった。

北川は、間違いなく大迫に代わる。その時間がどれくらいになるのか、それはずっと気になっていた。

 

後半開始時、両チームの選手交代はなかった。

北川にも、チャンスは続いた。

 

後半に入ると、立ち上がりから日本のペースになった。小気味よく細かいパスがつながり、攻撃を仕掛けることができていた。

 

そんな中、いきなり主審はVARの宣告を行った。相当に唐突な感じだ。

 

考えられるのは数分前(3~4分は経っていただろう)にPA内で堂安が倒されたことぐらいだ。

 

その結果、日本にPKが与えられたのだ。

 

まあ、繰り返し再生されていたビデオを見ると、PKの判定でもおかしくない。

しかし、間違いなく、試合の流れに水を差す。相当に違和感を覚えるものだ。

 

このPKを、堂安本人が決め、日本に先制点が入った。前半12分のことだった。

迷うことなく、堂安はボールのところに行った。この度胸はすごいと思う。

これ以上ないというぐらいの緊張を強いられたと思うが、堂安は見事にそれを克服しゴールを決めてくれたのだ。

 

これで、日本は安心感を持ってプレーすることができた。

 

北川にも決定機が訪れた。

原口からのクロスを頭で合わせたがゴールを決めることはできなかった。

 

結局、後半26分に北川は大迫に代わった。

 

怪我明けで第1戦しかプレーできていない大迫だったが、その動きはさすがだった。

この日は20分のプレー時間と決めていたのだろう。

ポジショニングがいいのだと思う。アクセントになるボールの絡み方をし、チャンスを作り続けていた。

安定感が北川とはまるで違う。

これは、北川を応援する身からするととても悔しいことだが、事実なので仕方がない。

 

そのまま1-0で日本は勝つことができた。

 

北川は、後半はかなりボールにも絡み、まずまずの動きだったと思う。

しかし、またもゴールという結果は出せなかった。

 

北川は相当、運を持っていると思う。

今回の日本代表のメンバーの中で代表でのキャップ数は最も少なく、また一般的に最も知名度のない選手だろう。

 

しかし、ここまでのアジアカップでの全5試合で出場している。

これは、北川と冨安しかいない。

 

今回のメンバーでは、北川よりもビッグネームは山ほどいる。そんな選手たちだけではないが、サブの選手たちは試合に出たくてうずうずしているはずだ。

 

結果を出して試合に出ているのならまだしも、同じポジションの選手が怪我や出場停止といった巡り合わせで出場できている形になる。

 

だからこそ、試合でのパフォーマンスについては、満足のいかないところだ。

悪くはないのかもしれない。しかし、決していいとは言えない。

何としても結果を出してほしいと思わずにはいられない。

 

さて、次は中3日で準決勝。対戦相手は、大方の予想通りイランに決まった。

大迫が問題なければ、完全なレギュラーメンバーで行くのだろう。

 

武藤も復帰するし、いよいよ北川の出番はなくなるかもしれない。

 

しかし、ベンチにいても、勝利に貢献できることはあるし、学ぶことはいくらでもあるだろう。

 

日本が勝ち進み、北川にとっても糧のある試合になることを期待したい。

 

【サッカー】アジアカップ決勝トーナメント1回戦 日本対サウジアラビア 強敵サウジに防戦一方の日本だったが、何とか勝つことができた!

1月21日(月)日本時間の20:00、日本の決勝トーナメントの初戦が行われた。

相手は、ワールドカップ出場の常連国、サウジアラビアだ。かなりの強敵である。

 

一番の注目は、日本の出場メンバーだ。

直前のウズベキスタン戦、いわゆるBチームで戦った日本は躍動感あふれるプレーをみせた。

そのため、その中から何名かは、レギュラーに割って入る可能性も考えられた。

 

しかし、実際には、FWの武藤だけが、怪我の大迫に代わり先発メンバーに選ばれた。

それ以外はすべてウズベキスタン戦を休んだいわゆるレギュラーメンバーだった。

 

ウズベキスタン戦での戦いぶりがとても素晴らしかったので、ウズベキスタン戦のメンバーには頑張ってほしかった。

ということで、唯一のメンバーである武藤には頑張ってもらいたい、との思いで見始めた。

 

最前線は、1トップというよりは武藤と南野の2トップだった。

武藤はよかったと思う。最前線でボールを追い回したりしながら、効果的な動きをしていた。

 

均衡が破れたのは前半20分だった。

MF柴崎のCKをDF冨安がヘッドで決めたのだ。これは値千金だ。

 

結局この1点を守り切り、日本は1-0で辛勝した。

 

ボール支配率は、日本の29%(サウジアラビア71%)。

シュート数は、日本の5本に対しサウジアラビアは15本。

アジアのチームを相手にして、これだけ劣勢の試合も珍しいだろう。

 

見ていて、ゴールが決まるまでは、ほとんど互角に感じた。

その後も相手にいくつかの決定機はあったものの、それほど怖さは感じなかった。

しかし、やはり圧倒的に攻められ、日本はほとんど攻め手もなく、防戦一方だったと言わざるを得ない。

 

アジアカップに入る前の森保ジャパンでは、中島、南野、堂安が新ビッグ3と言われ、相当に注目を浴びていた。

1トップの大迫を含めたこの4人でどれだけ素晴らしい攻撃をみせてくれていたか。

まるでフッチボウアルチ(芸術的サッカー)とも言える独創的なサッカーをみせてくれており、ブラジルのサッカーをみているようだった。

 

しかし、中島は招集されたものの直前に怪我で離脱した。

大迫は初戦で大活躍したものの、その後怪我で出場できていない。

 

そんな状況下で、南野と堂安はプレーしているが、残念ながら輝きを放つことはできていない。

 

新ビッグ3+大迫のときは、4人が阿吽の呼吸のように連動し、流れるようなサッカーをしていた。

 

しかし、南野も堂安もまったく連動できていない。

特に、この試合の南野は、まったく冴えがみられなかった。

 

この大会、南野の出来に相当むらがあるように感じる。

初戦はよくなかったが、2戦目はみなぎる闘志を見せつけ、何度も決定的チャンスを作っていた。

しかし、今回の試合、また初戦のようになってしまっていた。

自分でもわかっているのだろう。途中交代の時に、相当に悔しそうな表情を見せていた。

 

さて、次の試合は、恐ろしいことにたったの中2日、明日にはもう試合がある。

準々決勝で、相手はベトナムに決まっている。

 

ベトナムといえば、ワールドカップにも出場したことはないし、以前なら日本よりもかなり力は劣るとみられてきた。

しかし、急速に力をつけているようでまったく侮れない。

 

果たして日本はどのようなメンバーで臨むのだろうか?

 

サウジアラビア戦に先発出場した選手たちは、相当に消耗しているだろう。

また、勝ち進んだ場合、その次に当たるのはおそらく優勝候補筆頭のイランになる。

そのため、優勝を狙う日本としては、次のベトナム戦は、ウズベキスタン戦を戦ったメンバー、いわゆるBチームをベースにしてもいいのではないかと思う。

しかし、武藤はイエローカードの累積で出場できない。これはとても痛い。

北川と武藤の2トップは機能していたので、最前線はこの2人が理想だと思うが、それは叶わない。

 

怪我で離脱中の絶対的エース大迫は、かなり回復しているようだ。これは好材料だが、無理はさせない方がいいと思う。

 

どんなメンバーで戦うのか、そしてどんな試合をするのか、とても楽しみである。

 

明日のベトナム戦も注目していきたい。

 

【サッカー】アジアカップ グループリーグ最終戦 日本対ウズベキスタン 総控え組で戦った日本は素晴らしい試合をみせてくれた!

1月17日(木)、アジアカップのグループリーグ最終戦、日本対ウズベキスタン戦が日本時間の22:30から行われた。

 

既に決勝トーナメント進出を決めている日本だが、グループリーグ1位通過をかけ、同じく全勝で決勝トーナメント進出を決めているウズベキスタンと最終戦を戦うことになった。

 

決勝トーナメントを戦う上で、1位通過か2位通過かで運命は変わってくる。

通常、1位通過の方が有利な場合が多いが、今回はそうでもないようだ。

 

2位通過の場合、決勝トーナメントの初戦で、いきなり前回の王者オーストラリアと戦うことになる。しかし、日程や移動等を考えると、2位通過の方が楽だ。

 

1位通過の場合、決勝トーナメントの初戦がサウジアラビアオマーンになるので、いきなりオーストラリアと対戦することよりは気持ちの面で楽になるだろう。

あとは、グループリーグ最終戦をよい結果で終えて、次のステージに進むのかどうかは、チームの士気にも影響を与えるだろう。

 

このグループリーグ最終戦を、日本はどんなメンバーで戦うのか、とても興味深かった。

 

そんな状況の日本だったが、森保監督は、1,2戦目に出場していないメンバー、いわゆるBチームで戦うことを決断した。

 

この選択はよかったと思う。

 

優勝を狙う日本は、決勝トーナメントで4試合戦わなければならない。過密日程の中、レギュラーメンバーを休養させることができれば、今後のやりくりも楽になる。

また、この決断によって、サブメンバーのモチベーションの低下を防ぐことができることだろう。試合に出ていない選手たちは、試合に出たくてうずうずしているはずだ。

 

そんなサブメンバーが先発する試合の中で、私がもっとも注目したことは、北川が先発出場するかどうか、ということだった。

 

北川はいわゆるBチームのメンバーだ。

しかし、1戦目では唯一の交代選手としてプレーした。

2戦目は、怪我で出場できなかった大迫の代わりに先発出場した。

  1. 2戦ともパフォーマンスは低調だったと言わざるを得ない。

そんな北川を森保監督はどう扱うのかも注目した。

 

しかし、北川もサブ組として、ちゃんと今回の先発メンバーとしてプレーすることが許された。

 

この先発メンバーを知り、レギュラーメンバーで戦った前の2つの試合よりも、俄然楽しみになった。

 

正直、既に終えている1、2戦目については、あまりいい印象がない。

北川を中心に見ているせいもあると思うが、北川とレギュラーメンバーたちとの関係性がしっくりいっていないというか、残念ながらよいとは言えない。

北川も一生懸命、周りを見ながらポジショニングし、前線でボールを受けようと意思表示もするのだが、まるで無視されているようにボールが渡ってこない。

 

果たして、Bチームではどうなのか、非常に注目した。

 

まずフォーメーションだ。

 

この日の試合は、試合前の予想フォーメーションでは、武藤の1トップで北川は2列目の中央(トップ下)となっていたが、ほとんど武藤と北川の2トップの形だった。これは、普段クラブチームでもやっている形なので、北川にとってとてもやりやすそうだった。

 

北川は、開始早々から積極的に動いていた。

 

そして、すぐに乾からよいパスを得た。

今日は、北川にパスが通るんだ、と思い、とても嬉しく思った。

 

北川は、相棒の武藤をはじめ周りの選手たちとの距離感、コンビネーションもよく、躍動感あるプレーをみせてくれた。

3戦目にして初めて、楽しくプレーすることができたのではないだろうか。

 

北川を中心に見るのだが、北川もそうだが選手一人ひとりが協力し合いながらプレーしていた。

  1. 2戦目では感じられなかったことだ。

そんな試合を目の当たりにでき、とても嬉しく思った。

試合が進むにつれ、この試合、何としても勝ってほしい。できれば大量得点で、という思いが強くなっていった。

 

しかし、優勢で試合を進めていた中、一瞬の隙をつかれ鋭いカウンターからウズベキスタンにゴールを決められてしまった。前半40分のことだ。

 

しかし、その数分後、日本は同点に追いつくことができた。

右SB室屋の右からのクロスを武藤が頭できれいに決めてくれたのだ。

これは大きなゴールだった。

1-1でハーフタイムを迎えられたことは大きい。

 

さて、後半。

後半開始からのメンバーチェンジはなかった。ホッとした。

正直、レギュラーメンバーが入らない、この選手たちでの戦いをもっともっと見たかったからだ。

 

後半も日本はいい攻撃を行えており、後半13分に、塩谷のミドルシュートがきれいにゴールマウスに突き刺さった。

これで逆転だ。

 

塩谷は持っていると思う。

先のクラブW杯では、レアルマドリッドとの決勝でもゴールを決めており、大活躍だった。

今回のアジアカップでは開催地のアラブ首長国連邦のチームでプレーしており、怪我で辞退した守田の代役としてメンバー入りし、そんなチャンスを見事にものにしたのだ。

長い大会を戦っていくうえで、こういう選手も貴重だと思う。

 

後半36分に乾が原口に代わるまで、この素晴らしいBチームの戦いを見ることができた。

その後、後半40分に武藤が遠藤航に、そしてアディショナルタイムに入った後半48分に北川が冨安に代わった。

 

2-1で日本は勝つことができ、グループリーグ3連勝で、1位通過が決まった。

 

久しぶりにすがすがしい試合を見た気がした。

 

北川はゴールこそ奪えなかったが、いい働きをしていたと思う。

2トップの武藤との距離感、ポジショニング、周りの選手たちとのコンビネーション、そして中盤に下がってのアクセントとなるダイレクトパスなど、効果的な動きができていたと思う。

シュートも打っており、惜しいシーンもいくつかあった。前2試合はいずれもシュートまでいけていない。

後半、青山へヒールで流したパスなど、かなりアクセントになっていた。

 

ただ、本人としては、ゴールが欲しかっただろう。

FWはゴールを決めて評価される。その点で、武藤は評価される結果を出せた。

 

今回の試合は、勝てたこともそうだが、それ以上に、攻撃が機能したことが最大の収穫だったのではないだろうか。

 

しかし、だからといって、今回のメンバーを中心に戦うことはないだろう。

決勝トーナメントではレギュラーメンバー中心の布陣でいくだろう。

 

しかし、いくつかの新たなオプションを得られたことは、日本にとって大きいだろう。

 

また、レギュラーメンバーにとっても大きな刺激になったのではないだろうか。

 

決勝トーナメントでは、楽な戦いは一つもないだろう。

初戦の相手は、W杯出場の常連国サウジアラビアに決まった。

 

今回のような躍動感ある試合をみせてほしい。

そして、一つでも多く勝ち進み、最後まで楽しみが続いてくれることを願うのである。

【サッカー】アジアカップ グループリーグ第2戦 日本対オマーン 日本は決勝トーナメント進出を決めたものの不完全燃焼な試合だった!

アジアカップ グループリーグの第2戦、日本対オマーンの試合が、日本時間で1月13日(日)22:30からアブダビで行われた。

 

一番の注目は、故障で出場できない絶対的エース、FW大迫に代わってプレーするのは誰か、ということだった。

大方の予想は、武藤だったが、意外にも北川が抜擢された。

 

これには、私自身も相当に驚かされた。

前試合で唯一の交代選手としてプレーした北川は、大きなミスもあり、ほとんど見せ場をつくれないまま試合終了を迎えていた。

これにより、しばらくチャンスは与えられないと思っていたが、練習で相当よいパフォーマンスを見せているのか、森保監督から相当な信頼を得ているのかわからないが、2試合連続で大きなチャンスを与えられた。

 

私が清水エスパルスのファンで北川を応援していることは、先の記事で既に書いたが、そんな私からしても、嬉しいことだが、ここまでチャンスを与え続けられなくてもいいのではないか、と思ったりした。

 

私は北川のことをよく知っているが、一般のサッカーファンは、名前こそ聞いたことはあるだろうが、それほどよくは知らないと思う。多くの人は、そんな選手が、途中交代ならまだしも、なぜ絶対的エース大迫の代役で入るのか理解に苦しむことになるだろう。

 

ただでさえこの試合を注目していたが、北川が先発出場することで、より真剣に見ることになった。

 

先発メンバーで、前試合と異なるのは、北川以外では、冨安が槙野に代わり本職のCBに入ったことと、その冨安の代わりに遠藤航ボランチに入ったことだった。

 

試合は、開始早々から日本が猛攻を仕掛けた。

南野が前試合とは別人のように、積極的に動き、何度も決定的なチャンスを作っていた。しかし、決められない。堂安、原口もかなりボールに絡んで、効果的な動きをしていた。

今大会初出場のボランチ遠藤航も相手の攻撃を悉く防ぎよい働きをしていた。

 

しかし、注目の北川はほとんどボールに触る機会がなかった。

1トップとはいえ、トップ下の南野と並列の2トップ気味でプレーしたりしており、工夫しながらポジショニングしていることはよくわかるのだが、なかなかボールに絡めない。

自分のところにボールを呼ぶのだが、誰もパスを供給してくれないシーンも数多くあった。

 

全く気持ちよくプレーできていないことがよくわかる。

 

北川は、普段クラブチームでは2トップの一角としてプレーしており、相手FWとうまくコンビネーションを取りながら、絶妙なポジショニングで自ら仕掛けたり、相手FWを使ったりしながらゴールに絡む動きをしている。裏へ飛び出す動きも得意としており、中盤からのパスを引き出し、数多くのゴールを決めている。

 

しかし、日本代表では、攻撃陣との距離感というか間合いをうまくつかみ取れていないように見受けられる。

これは、本人だけのせいではなく、周りの選手たちも北川を活かそうという意識が全く感じられない。

真実はどうかわからないが、周りの攻撃陣も自分のことで精一杯で、新参者の北川なんかにゴールを決めさせるか、と思っているようにすら感じられる。

 

昨年11月に、私は日本代表の西野朗前監督とFC今治オーナーの岡田武史氏のトークショーに行ったのだが、その時に西野さんの「自分の力だけに頼るのではなく全体を考えられる選手を使う」という言葉がすごく印象に残った。

 

昔の日本人選手は、シュートではなくパスに逃げるとよく批判されたものだ。

だから、パスに逃げるのではなく積極的にシュートを打つことをよしとする風潮が高まったように思う。

 

しかし、西野さんはそうではなく、状況判断のうえで、自分で打つか味方選手を使うかを考え、最善の選択ができる選手を使う、ということを明言していたのだ。

 

その基準からすると、今の日本代表はどうなのだろうか、と疑問符を投げかけたくなる。

 

北川は、前半はほとんどボールに絡めておらずうまく機能できていなかったので、後半最初からの交代もあるな、と思ったが、後半開始のメンバーチェンジはなかった。

 

後半に入り、何度かボールタッチできていたが、後半12分に武藤と代えられ、ピッチを後にした。

 

無念だっただろう。

しかし、これが現実だ。

厳しいことだろうが、自分で切り開いていくしかない。

それは、ピッチ上でもそうだが、ピッチ上以外でのいろいろな関係づくりなど、方法はいくらでもあると思う。

 

しかし、こんな素晴らしい舞台に立てているのだから、この状況には感謝しないといけないと思う。

この舞台に立てない選手のほうが圧倒的に多いのだから、何としてもこの境遇を活かしてほしい。

 

交代で入った武藤は、日本代表歴も長くW杯にも出場している。そのせいか、北川に比べれば堂々とプレーしていたような気はしたし、ボールタッチも北川よりは多かったと思うが、決定的な働きはできなかった。

 

日本のゴールは、原口のPKによる1点のみ。

内容的にも、前半最初の20分ぐらいはよかったと思うが、それ以降は、特段見せ場らしいものはほとんどなかった。

 

とはいえ、辛勝ながら2連勝でき、決勝トーナメント進出を決めたことはよかったと思う。

 

次のグループステージ最終戦はどのようなメンバーで戦うのか、どのような戦い方をするのか、注目し続けていきたい。

【サッカー】アジアカップグループリーグ 日本対トルクメ二スタン 日本は苦しみながらも初戦は何とか勝利することができた!

2019年のサッカーは、アジアカップで始まる。

 

サッカーの年始めは、元旦の天皇杯決勝が恒例だったが、今年は、アジアカップの影響で12月中に既に行われていた。

 

アジアカップは、1月5日から2月1日まで開催される。

今回から、出場国が16から24に増え、開催期間もかなり長くなった印象だ。約1か月間で、ワールドカップとほとんど変わらない。

 

そんなアジアカップの日本の初戦が、1月9日に行われた。

日本時間で午後8:00キックオフ。ちょうど、この日私は「オペラ座の怪人」を観に行っており、この試合をリアルタイムで一部始終見ることはできなかった。

ミュージカルが終演した後、急いで自宅に戻り、TVをつけた。

 

試合は、後半23分台になっており、2-1で日本が勝っていた。

 

北川が交代出場の準備をしているとTVの実況者がアナウンスしていた。

私は、清水エスパルスのファンなので、久しぶりにエスパルスから日本代表に選ばれた北川を応援しているのだが、ちょうどいいタイミングだな、と思ったのと同時に、よくこれだけのメンバーの中、出場チャンスを与えられたな、と思った。

 

堂安が、素晴らしいターンからのシュートを決め、3-1になった直後、南野に代わり北川が途中出場を果たした。

 

それからは、北川を中心に観た。

トップ下というポジションだが、最前線で激しくボールをチェイスすることからプレーは始まった。しかし、数分後、北川のボールロストから、GK権田がPA内で相手選手を倒してしまい相手にPKが与えられたのだ。

このPKを決められてしまい、1点差になってしまった。

楽勝ムードから一転してひやひやした展開に変わったが、何とか逃げ切り、3-2で勝利することができた。

 

その後、録画した試合を、最初から改めて見直した。

 

前半、最悪だったとの評価だったが、思ったほどではなかった。

 

まず先発メンバーだが、意外だったのが、CBが本職の富安のボランチ起用だ。遠藤航や青山などボランチの専門家がいる中での抜擢になる。

また、離脱した中島のポジション左MFは、乾ではなく原口だった。

 

森保ジャパンでもっとも注目を浴びているのは新ビッグスリーとも呼ばれている、中島、南野、堂安だと思う。

堂安はかなり攻撃を仕掛けており、いい動きだったと思うが、南野はほとんどボールに触れる機会がなかった。中島に代わってプレーした原口は、前半はほとんど目立った動きが出来ていなかった。

その他では、柴崎は縦の意識がとても強いと感じられた。相当数の縦パスを供給しており、効果的なものも多かったように思う。

しかし、キャプテンでディフェンスの要、吉田麻也は、不安定なプレーが目立った。

 

均衡は突然破られた。

前半26分、一瞬の隙から生まれた、相手選手のミドルシュートは見事なものだった。

まさにゴラッソだ。ほぼ無回転できれいな弾道でゴールマウスの中に入っていった。

このゴールには日本ベンチはびっくりしたことだろう。

その後も、トルクメニスタンに何度か決定的なチャンスをつくられていたが、GK権田の好セーブなどあり、何とか追加点を奪われず、0-1で前半を終えた。

 

後半も、前半と同じメンバーでスタートした。

 

大迫が立て続けに2ゴールを挙げ、逆点に成功した。さすが、決めるべきときに決める。まさにエースストライカーだ。

いずれのゴールも原口が絡んでいる。前半とは違い、原口は覚醒したようだ。

 

その後は、リアルタイムで見たように、堂安が見事なゴールを決め、相手にPKを決められ、辛くも3-2で勝利した。

 

森保ジャパンにとって、今までは親善試合で、今回が初めての公式戦になる。公式戦になれば、どんな試合も楽なものはない、ということだろう。

しかし、結果的に勝てて、勝ち点3を取れたことはよかったと思う。

 

私が応援する北川についてだが、ものすごいチャンスを与えられたが、今回も結果を出すことはできなかった。

今回は一つの大きなミスがあった。

 

指揮官はそれをどう見るか。もうしばらくは使われないかもしれない。

しかし、これだけ大きな舞台でプレーできたことは、彼にとってものすごく大きなことだ。

必ずこれを糧にして成長してほしいと思う。

 

第2戦は、もうすぐキックオフ。

日本の戦い方には注目し続けていきたい。

  

 

【ミュージカル】劇団四季のオペラ座の怪人は凄かった!

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ミュージカル、「オペラ座の怪人」を観に行ってきた。

 

私は、ミュージカルが大好きで、よく観に行っている。

最近では、フランキーヴァリ&ザフォーシーズンズの生き様を描いた「ジャージーボーイズ」という作品にはまっているが、それ以前は、大作を中心によく観に行っていた。

 

私が勝手に4大ミュージカルと言っている「ミスサイゴン」、「レミゼラブル」、「シカゴ」、そして「オペラ座の怪人」は別格で、何度も観ている。

実際に、世界4大ミュージカルと称するものがあるらしく、「オペラ座の怪人」、「レミゼラブル」、「ミスサイゴン」、そして「キャッツ」がそれに当たるようだ。

 

私が、ミュージカルを観るきっかけになったのは、大学時代にバックパックで行ったロンドンでの滞在による。

その時、ロンドンのユースホステルに宿泊していたのだが、同室の日本人がミュージカルのチケットを買いに行くというので、私も一緒について買いに行ったのだ。

結局、一緒には買いに行っただけで、観たのは別々だったのだが、5日間の滞在中4夜連続で観に行った。

 

当時日本でも公演されて話題になっていた「ミスサイゴン」に始まり、「レミゼラブル」、「スターライトエクスプレス」、そして最終日には「ミーアンドマイガール」という作品を観た。

正直、ストーリーが全くわからず、退屈な思いをしたシーンもあったが、あの何ともいえない独特な雰囲気の虜になってしまったのだ。

 

その時は、「オペラ座の怪人」も観たかったのだが、あまりに人気が高く、どうしてもチケットが手に入らなかった。

当時、ロンドンのウエストエンドでも別格な作品だった。

 

オペラ座の怪人」については、その後、日本で劇団四季の作品を何度か観て以来、ニューヨーク、そしてサンパウロでも観ている。しかしながら、ここ数年観ていない。

 

そんな「オペラ座の怪人」だが、昨年の10月から、劇団四季が仙台で3か月にわたるロングラン公演を行っている。

たまたま仕事の関係で仙台に在住しているので、こんな貴重な機会はないと思い、久々に劇団四季を、そしてオペラ座の怪人を観たのである。

 

週末は、自宅のある横浜に帰ることが多いので、平日の夜しか観れないのだが、平日の夜の公演は3か月間でたったの7回しかない。

ということで、日をかなり選ばなければならなかった。

 

既に、1か月ほど前の12月上旬に観に行っていたので、今回は2回目になる。

 

劇団四季の最大の特徴は、同じ配役に多数のキャストを抱えており、どのキャストが出ても遜色なく最高のパフォーマンスを果たすことだと思う。

同じ作品でも、キャストは違えど、ほとんどストレスを感じることなく鑑賞することができる。

 

同じ会場での同じ作品なのだが、1か月前に観たのとは印象はだいぶ違った。

 

1か月前は3階席の最後部。それに対し、今回は1階席の前から7列目。端に近い位置だったが、見やすさもそうだが、音響がまるで違った。

 

キャストも、ラウル(鈴木涼太さん)は同じだったが、怪人(佐野正幸さん)もクリスティーヌ(岩城あさみさん)も違う。メグジリー(小川美緒さん)は同じだが、カルロッタ(河村彩さん)もマダムジリー(早水小夜子さん)も違った。

正直、違うキャストを楽しめたので、よかったと思った。

 

まず、カルロッタがすごくうまくて驚いた。カルロッタってこんなに歌うまかったっけ?と思ってしまった。

 

そして、怪人とクリスティーヌは本当に素晴らしかった。

クリスティーヌは本当に声がよく出ていた。

ミュージカルの醍醐味は何といっても、溢れんばかりの声量で歌い上げることだと思う。

クリステイーナの歌いっぷりは、これ以上ないぐらい超高音も出ていたし、素晴らしかった。

 

そして、怪人だ。

ミュージカルにおいて、オペラ座の怪人の怪人役ほど難しい役はないと思う。

単なる低音でもなく高音でもない。そして、深い哀しみ、憂いを醸し出しながら歌い上げる必要がある。

そんな憂いを帯びながら、素晴らしい歌唱力で魅了させてくれた。

 

あとは、音楽。これ以上ないほどドラマチックな音楽が続いていくのだ。

 

そんな素晴らしいステージを体感し、何度も体が震え、鳥肌が立った。

 

私も含めた観客たちは自然とスタンディングオーベーションでキャストたちに拍手を送っていた。

これほど、自然なスタンディングオーベーションはなかなかないだろう。

千秋楽まで一週間を切っているせいか、キャストたちもカーテンコールを何度もやってくれ、大満足なミュージカル鑑賞となった。

 

やはり、劇団四季オペラ座は凄かった、のである。

【音楽】中村由利子さんのニューイヤーコンサートへ行ってきた!

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ギターの弾き語りをする中村由利子さん。撮影の許可はいただいています。

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この日の曲目リスト

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会場だった横浜の山手ゲーテ座。重厚な趣のある建物、ホールでした。

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福袋の中身。由利子グッズ満載で得した気分です!

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由利子さんのサイン&直筆ポストカード






正月休み最終日となる日曜日、ピアニストの中村由利子さんのコンサートに行ってきた。

 

このブログを始めるきっかけは、中村由利子さんの素晴らしいコンサートに行ったことによる。

私は文章を書くことも好きなのだが、この感動を文章にして残しておきたいと思い、ブログという形で記録しておこうと思い立ったのだ。

だから、このブログの最初の記事は、中村由利子さんにしようと決めた。

 

私は、音楽が大好きで、ロック・ポップからジャズ、クラシックまでほとんどどんなジャンルでも聴いている。気分に合わせて聴く音楽を選ぶが、一番よく聴いているのは中村由利子さんのピアノかもしれない。

 

知らない人もいると思うので、簡単に紹介しておきたい。

ジャンルは、ニューエイジミュージック。

自分で作曲した曲を自分で演奏する。ソングライターピアニストとでも言ったらよいだろうか。曲調はとても落ち着いていて、まさにリラクゼーションミュージック。あの落ち着いた音色は夜聴くのにぴったりで、一日の疲れを取ってくれる。

夜寝る前に聴くのは、中村由利子さんかビル・エバンスのピアノが多い。

デビューは、1987年。私が高校生の頃だ。

この頃の私は、FMラジオをよく聴いていた。愛読誌もFMファンとかFMステーションといったFM誌だった。そんなFM誌で、ニューエイジミュージックもけっこう特集されていた。

ピアニストでは村松健さんや西村由紀江さん。バイオリニストの中西俊博さんやチェロの溝口肇さんなども同じジャンルに入る。

そんな中でも、私は特に中村由利子さんと中西俊博さんの曲調が好きで本当によく聴いていた。

また、私のもっとも好きなFM番組である「ジェットストリーム」(東京FM系深夜0時~)のテーマ曲にも彼女の曲が採用されていたこともある。

ジェットストリーム」のテーマ曲といえば名曲「ミスター・ロンリー」だが、一時的に、彼女のピアノがオープニングにもエンディングにも使われていた。ミスターロンリーに勝るとも劣らないほど番組にマッチしていた。

 

さて、そんな中村由利子さんのコンサートだが、行きたいとずっと思っていたがなかなか行けず、約17年ぶりになる。

その前に遡ると、最初に聴きに行ったのは、浪人中の横浜博の中でのミニライブだった。

 

演奏を聴きながらいろいろなことが思い出された。

 

素晴らしい音楽、そして、飾ることのないトークが、とても温かい気持ちにさせてくれる。

 

昨年、中村由利子さんは日系移民110周年記念イベントということでブラジルでコンサートをやったのだ。私にとってブラジルは第2の故郷とも言える場所なので、そんな共通点があり、とても嬉しく思った。

 

そして、今回、ギターの弾き語りまで披露してくれたのだ。中高時代はフォークソング部でギターを弾いていたとのこと。意外だが、正直、感無量だった。

 

コンサート終了後はサイン会もあり、私もブラジルに滞在していたので、ブラジルのことなど、いろいろとお話しができた。


本当に気さくでますますファンになってしまった。

とても素晴らしいときだった。


これから、ますます応援していきたいと改めて思ったのと同時に、自分自身に対して、何かやる気のようなものを与えてくれた。

 

この出会いに感謝してこれからの日々を送りたいと思う。