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【サッカー】アジアカップ グループリーグ最終戦 日本対ウズベキスタン 総控え組で戦った日本は素晴らしい試合をみせてくれた!

1月17日(木)、アジアカップのグループリーグ最終戦、日本対ウズベキスタン戦が日本時間の22:30から行われた。

 

既に決勝トーナメント進出を決めている日本だが、グループリーグ1位通過をかけ、同じく全勝で決勝トーナメント進出を決めているウズベキスタンと最終戦を戦うことになった。

 

決勝トーナメントを戦う上で、1位通過か2位通過かで運命は変わってくる。

通常、1位通過の方が有利な場合が多いが、今回はそうでもないようだ。

 

2位通過の場合、決勝トーナメントの初戦で、いきなり前回の王者オーストラリアと戦うことになる。しかし、日程や移動等を考えると、2位通過の方が楽だ。

 

1位通過の場合、決勝トーナメントの初戦がサウジアラビアオマーンになるので、いきなりオーストラリアと対戦することよりは気持ちの面で楽になるだろう。

あとは、グループリーグ最終戦をよい結果で終えて、次のステージに進むのかどうかは、チームの士気にも影響を与えるだろう。

 

このグループリーグ最終戦を、日本はどんなメンバーで戦うのか、とても興味深かった。

 

そんな状況の日本だったが、森保監督は、1,2戦目に出場していないメンバー、いわゆるBチームで戦うことを決断した。

 

この選択はよかったと思う。

 

優勝を狙う日本は、決勝トーナメントで4試合戦わなければならない。過密日程の中、レギュラーメンバーを休養させることができれば、今後のやりくりも楽になる。

また、この決断によって、サブメンバーのモチベーションの低下を防ぐことができることだろう。試合に出ていない選手たちは、試合に出たくてうずうずしているはずだ。

 

そんなサブメンバーが先発する試合の中で、私がもっとも注目したことは、北川が先発出場するかどうか、ということだった。

 

北川はいわゆるBチームのメンバーだ。

しかし、1戦目では唯一の交代選手としてプレーした。

2戦目は、怪我で出場できなかった大迫の代わりに先発出場した。

  1. 2戦ともパフォーマンスは低調だったと言わざるを得ない。

そんな北川を森保監督はどう扱うのかも注目した。

 

しかし、北川もサブ組として、ちゃんと今回の先発メンバーとしてプレーすることが許された。

 

この先発メンバーを知り、レギュラーメンバーで戦った前の2つの試合よりも、俄然楽しみになった。

 

正直、既に終えている1、2戦目については、あまりいい印象がない。

北川を中心に見ているせいもあると思うが、北川とレギュラーメンバーたちとの関係性がしっくりいっていないというか、残念ながらよいとは言えない。

北川も一生懸命、周りを見ながらポジショニングし、前線でボールを受けようと意思表示もするのだが、まるで無視されているようにボールが渡ってこない。

 

果たして、Bチームではどうなのか、非常に注目した。

 

まずフォーメーションだ。

 

この日の試合は、試合前の予想フォーメーションでは、武藤の1トップで北川は2列目の中央(トップ下)となっていたが、ほとんど武藤と北川の2トップの形だった。これは、普段クラブチームでもやっている形なので、北川にとってとてもやりやすそうだった。

 

北川は、開始早々から積極的に動いていた。

 

そして、すぐに乾からよいパスを得た。

今日は、北川にパスが通るんだ、と思い、とても嬉しく思った。

 

北川は、相棒の武藤をはじめ周りの選手たちとの距離感、コンビネーションもよく、躍動感あるプレーをみせてくれた。

3戦目にして初めて、楽しくプレーすることができたのではないだろうか。

 

北川を中心に見るのだが、北川もそうだが選手一人ひとりが協力し合いながらプレーしていた。

  1. 2戦目では感じられなかったことだ。

そんな試合を目の当たりにでき、とても嬉しく思った。

試合が進むにつれ、この試合、何としても勝ってほしい。できれば大量得点で、という思いが強くなっていった。

 

しかし、優勢で試合を進めていた中、一瞬の隙をつかれ鋭いカウンターからウズベキスタンにゴールを決められてしまった。前半40分のことだ。

 

しかし、その数分後、日本は同点に追いつくことができた。

右SB室屋の右からのクロスを武藤が頭できれいに決めてくれたのだ。

これは大きなゴールだった。

1-1でハーフタイムを迎えられたことは大きい。

 

さて、後半。

後半開始からのメンバーチェンジはなかった。ホッとした。

正直、レギュラーメンバーが入らない、この選手たちでの戦いをもっともっと見たかったからだ。

 

後半も日本はいい攻撃を行えており、後半13分に、塩谷のミドルシュートがきれいにゴールマウスに突き刺さった。

これで逆転だ。

 

塩谷は持っていると思う。

先のクラブW杯では、レアルマドリッドとの決勝でもゴールを決めており、大活躍だった。

今回のアジアカップでは開催地のアラブ首長国連邦のチームでプレーしており、怪我で辞退した守田の代役としてメンバー入りし、そんなチャンスを見事にものにしたのだ。

長い大会を戦っていくうえで、こういう選手も貴重だと思う。

 

後半36分に乾が原口に代わるまで、この素晴らしいBチームの戦いを見ることができた。

その後、後半40分に武藤が遠藤航に、そしてアディショナルタイムに入った後半48分に北川が冨安に代わった。

 

2-1で日本は勝つことができ、グループリーグ3連勝で、1位通過が決まった。

 

久しぶりにすがすがしい試合を見た気がした。

 

北川はゴールこそ奪えなかったが、いい働きをしていたと思う。

2トップの武藤との距離感、ポジショニング、周りの選手たちとのコンビネーション、そして中盤に下がってのアクセントとなるダイレクトパスなど、効果的な動きができていたと思う。

シュートも打っており、惜しいシーンもいくつかあった。前2試合はいずれもシュートまでいけていない。

後半、青山へヒールで流したパスなど、かなりアクセントになっていた。

 

ただ、本人としては、ゴールが欲しかっただろう。

FWはゴールを決めて評価される。その点で、武藤は評価される結果を出せた。

 

今回の試合は、勝てたこともそうだが、それ以上に、攻撃が機能したことが最大の収穫だったのではないだろうか。

 

しかし、だからといって、今回のメンバーを中心に戦うことはないだろう。

決勝トーナメントではレギュラーメンバー中心の布陣でいくだろう。

 

しかし、いくつかの新たなオプションを得られたことは、日本にとって大きいだろう。

 

また、レギュラーメンバーにとっても大きな刺激になったのではないだろうか。

 

決勝トーナメントでは、楽な戦いは一つもないだろう。

初戦の相手は、W杯出場の常連国サウジアラビアに決まった。

 

今回のような躍動感ある試合をみせてほしい。

そして、一つでも多く勝ち進み、最後まで楽しみが続いてくれることを願うのである。