旅と劇場とスタジアム   ~アーティスティックライフに憧れて~

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【サッカー】アジアカップ決勝 日本対カタール 不意打ちを食らった日本、流れを引き寄せられず準優勝に終わる!

年明け早々に始まったアジアカップだったが、いつの間にか1か月ほど経ち、ついに決勝の日を迎えることになった。

日本は決勝の舞台まで駒を進めることができた。

 

大きな大会には珍しく、土日ではなく金曜日の夕方に行われた。

時差が5時間あるので、日本時間では金曜の夜の11:00にキックオフとなった。

 

この試合は、準決勝とは違い、一部始終リアルタイムで見ることができた。

 

日本の先発は、怪我でプレー不可能なボランチ遠藤航に代わり塩谷が入ったが、それ以外は準決勝で快勝したメンバーだった。

準決勝で負傷した右SBの酒井宏樹も心配されたが、先発でプレーすることができた。

 

試合は、立ち上がり、日本の方が攻めていたが、それほどいい形がつくれていない。

そんな中、カタールは、一瞬の隙を突き、鋭いカウンターで日本の陣地を切り裂いていく。

左サイド(日本の右サイド)からのクロスをPA内で受けた19番のFWは2回ほどトラップした後、オーバーヘッドでゴールを決めたのだ。まさに不意打ちだった。

これには驚いた。まだ、開始早々の前半12分のことだ。

 

正直、この時、私はまだカタールの力をみくびっていたと思う。

1点取られたが、時間は十分あるので、挽回できるだろう、と思っていた。

 

おそらくピッチ上の選手たちもそう思ったのではないだろうか?

アジア最強と言われていたイランに圧勝した俺たちがカタールなどに負けるわけない、と。

 

しかし、その後も、なかなか日本はペースをつかめない。

パスなどもちょっとずつずれているような気がする。ちぐはぐな印象だ。

 

相手はボールを持つと、一気に日本陣内のゴールに向かってくる。特に11番の選手の神出鬼没の動きに翻弄されていた。

人数は足りているはずだが、マークしきれていないのか、中盤でボールが奪えない。

 

そんな中、またもカウンターで仕留められてしまった。

前半27分のことだ。

 

一気に2点のビハインドを背負ってしまった。

 

この2点目は大きくのしかかった。

 

日本は、相手の勢いを止められない。相手の勢いは止まらない。

 

前半は0-2で終えた。

 

後半どう立て直すのか、指揮官の腕の見せ所だ。が、ほとんどの場合、何もできず終わってしまうことの方が多いように感じる。

ザッケローニ時代の日本などは、いつもそんなことを感じていたような気がする。

 

しかし、後半、明らかに日本の動きがよくなった。

というか、カタールが明らかにトーンダウンしているように見えた。これは、2点差なので守りに入るというカタールの作戦なのかもしれない。

とにかく、前半とは全く違い、日本は効果的な攻撃が仕掛けられるようになっていた。

 

しかし、ゴールだけが決まらない。

 

カタールがあまりにあっけなく2つもゴールを簡単に決めていたので、これは運にも見放されたかな、とそんな絶望的な思いも抱いていたさなか、南野が決めてくれた。後半24分のことだ。

 

このゴールは大きかった。

1点入れば違うと思っていたので、これで俄然楽しくなってきた。

あとまだ20分以上ある。十分チャンスはあると思われた。

 

しかしなかなかゴールを奪えない中、大きな落とし穴が待っていた。

 

後半、ほとんどチャンスらしいチャンスがなかったカタールだったが、CKからの一連のチャンスを得、PKを得ることに成功したのだ。

 

疑惑のシーンからプレーがしばらく流れていたので、一瞬大丈夫かな、と思ったが、そうは問屋が卸してくれなかった。VARの餌食になってしまったのだ。

 

VARで見ると、PA内で明らかに吉田麻也の腕に当たっている。

故意かどうかということが判断基準になるが、ほとんどの主審は故意かどうかなど関係なしに腕に当たっていればハンドの判定をする。

 

ということで、神出鬼没で大活躍の11番の選手がPKを決め、再び2点差になってしまった。

 

後半38分だったので、アディショナルタイムを入れても残り10分ほどだ。

正直、2点はきついと思うが、アディショナルタイムに入る前に1点返せれば、十分チャンスがあると思った。

 

しかし、後半立ち上がりからの日本の勢いが、なくなってしまった。

このPKの1点はそれほどのダメージを与えられてしまったのだ。

 

そのまま、1-3で負けた。

 

残念だと思った。

しかし、不思議とそれほど悔しさは感じなかった。

 

まさに、これがサッカー、という試合だったと思う。

 

運・不運といえば失礼だろう。

しかし、どんなスポーツでも流れはある。サッカーでもそうだ。

その流れを自分たちのものにするかどうかで、試合は大きく変わってくる。

 

そんなことを強く感じさせられた一戦だった。

 

カタールは、日本の不意を打ち、流れを自分たちのものにした。

彼らにとって前半がすべてだった。

後半は、日本に攻め込まれたが、劣勢のなかでも、一瞬のチャンスを見逃さずものにした。

 

サッカーは恐ろしい。

しかし、だからこそ楽しいとも言える。

 

この結果について、日本の選手たちは悔しいだろうし、悔いも残ったに違いない。

特に、キャプテンの吉田麻也は尚更だろう。

 

PKを取られたハンドは仕方がないのかもしれない。

しかし、今大会を通して、相棒の冨安は素晴らしい動きを見せたが、吉田麻也は安定感を欠いていたように思えた。

 

この日も3失点すべてに絡んでいる。

これは彼だけのせいではないのは当然だが、悔しさは人一倍感じることだろう。

 

レギュラーで出ていた選手たちはせっかくのチャンスをもらったのに優勝できなかった悔しさがあるだろう。

一方、控えに回っていた選手たちは、自分にチャンスが与えられていれば、という悔しさがあるだろう。

 

チームとしても、この試合なぜこんな流れになってしまったのか、反省しないといけないと思う。

 

スカウティングが不十分だったのか。

油断があったのか。

 

前半、攻撃はらしさを欠いており、守備はまったく機能していなかった。

決勝という舞台がそうさせてしまったのか?

 

収穫も反省もあった大会だったと思う。

 

これを糧に、更なる強い日本代表をつくり続けてほしい。

 

北川も思うことは数多くあるだろう。

日本代表でのアピールはまったくできなかったかもしれないが、これで終わるような選手ではないはずだ。

清水エスパルスで暴れてほしい。

そして、日本代表の青いユニフォームを纏って、輝く姿を見たいと思う。

 

そして、今回招集されなかった選手たちにも、優勝できなかったことによりチャンスは広がったかもしれない。

 

これほど一つの大会で日本代表を注目したことはなかったかもしれない。

ここ最近では、日本代表よりもブラジル代表をより注目し続けて見てきていた。

 

ブラジル代表もそうであるが、これからの日本代表にも注目し続けていきたい。