旅と劇場とスタジアム   ~アーティスティックライフに憧れて~

旅、温泉、飲み歩き、音楽、ミュージカル、ラジオそしてサッカー・スポーツ観戦が大好きなサラリーマンによる雑文記。日々の想いをつづっていきます。

【旅】青春18きっぷの楽しみ方 鈍行列車は最高の図書館だ!

学生が長期休暇に入る、夏季・冬季・春季の年3回、JRでは青春18きっぷというものが発売される。

これは、日本全国のJRの普通列車なら乗り放題で利用できるというもの。

料金は11,850円で5回使用できる。一日当たり2,370円ということになる。

期間内なら一人で5日間使用してもいいし、同日に複数人で使用してもいいし、期間内なら自由に使用できる。

青春18という名称だが、年齢制限はない。誰でも利用できる。

 

私は、国内外問わず旅が好きで、この青春18きっぷについても、頻繁に使用している。

 

最初に、青春18きっぷ(以下18きっぷと記述する)を使ったのは、確か中学3年の時の春休みだったと思う。

クラスメイトと一緒に東京駅から大垣行きの夜行列車に乗り、祖父の住んでいた広島県まで普通列車を乗り継いで行った。東京駅を深夜11:30頃に発車するのだが、席を取るためにその3時間ほど前から並んで待ったことを思い出す。

座席を確保することはできたが、背もたれが直角のボックスシートでろくに眠れず、疲れ果てたことを覚えている。

帰りも鈍行列車で帰ろうと思っていたが、あまりの疲れ具合に、新幹線で帰ったことを思い出す。

 

その後、高校時代はどうだったかあまり覚えていないが、大学に入り、小中高で一緒だった友人が京都の大学に入学したため、長期休暇(夏休み、春休み)の度に、18きっぷで鈍行列車を使い、横浜から京都へよく行っていた。その後、祖父の住んでいた広島まで行ったものだった。

 

その後、社会人になった後も、東京から北海道まで行ったこともあるし、それほど頻繁ではないが、旅の選択肢の一つとして利用し続けてきた。

 

そして、2年前から仙台で仕事をするようになったので、仙台と自宅がある横浜への移動手段として使うようになった。

 

仙台から横浜までは、だいたい5本ぐらいの列車を乗り継いで8時間ほどかかる。

新幹線なら仙台・東京間で1時間半強。

鈍行列車で乗り継ぎを繰り返して8時間など、とても耐えられないと思われるかもしれないが、私にとってはまったく問題ない。

車内ではほとんど座れるし、まったく疲れることはない。

車窓を楽しむにもちょうどよいスピードで、読書でも原稿書きでも何でも好きなことをして過ごせる。

これはある意味とても贅沢な時間だ。まるで、図書館やカフェで過ごす時間のようだ。いや、車窓がある分、それよりも楽しめる。

車窓を見ながら、ガタゴトの揺れ具合がちょうど心地よい。

 

ということで、今よく利用している、仙台から横浜までの過ごし方を紹介したい。

 

仙台から東京方面に行く東北本線の始発は、朝6:00の列車になる。

 

まず最初に乗るのは、この仙台6:00発 郡山行きである。

土曜に利用することがほとんどだが、発車ギリギリの乗っても座れる。同じように18きっぷ使用者も中にはいるがそれほど多くない。一般のお客さんがほとんどで、部活の高校生もちらほら。座席の7割ぐらいが埋まる感じ。

終点郡山には8:23着。

 

乗り継ぎの列車が、9:05発の新白河行きなので、郡山駅での乗り換え時間は40分強あることになる。

ここでだいたい朝食を摂っている。駅そば(立ち食いソバ)かドトールコーヒーロッテリアを利用する。

 

そして、ちょうど、便を催したくなる頃なので、駅前のホテルが入っているビルのトイレをお借りする。

 

そして、ここで外せないのは本屋だ。

立ち食いソバの前にあるくまざわ書店なのだが、駅構内の本屋なのでスペースはかなり限られているが品揃えが絶妙なのだ。

新聞の書評コーナーもあり、ここに立ち寄ることは大きな楽しみの一つになっている。

 

そうこうしていると、あっという間に、新白河行きの列車に乗る時間になる。

ちなみに、乗り換え時間にこれだけ余裕があるのはここだけだ。あとはほとんど5~10分ぐらいになる。

 

この列車もほとんど座れる。座席の埋まり具合も8割ぐらいか。しかし、時間的にも活動に適した時間になっているので、途中駅からどんどん乗ってきて立ち客の姿もけっこう目立つようになる。

9:43に新白河駅に着く。

 

新白河での乗り換え時間は10分強。

乗り継ぐ列車は9:55発の黒磯行き。

ローカル色の強い2両編成となる。

黒磯に着くのが10:18になるので、乗車時間は30分にも満たない。

このあたりになると、18きっぷ使用者の姿がとても目立つ。特に、2両と短い編成なので、密度もだいぶ濃くなる。

最近の普通列車のほとんどが旅情のまったく感じられないロングシート主体だが、この区間ボックスシート(左側:4人掛け、右側:2人掛け)となる。ほとんど席が埋まり、立ち客の姿もちらほら。

ほとんどが18きっぷ使用者だ。

車窓的にも、この区間が一番風情を感じられるところだろう。

 

次いで、10:23黒磯発の宇都宮行きとなる。黒磯での乗り換え時間は7分間。乗り換えのため階段を利用する。トイレに行く時間がぎりぎりあるぐらい。

ロングシートの4両編成になる。

宇都宮には11:15着。

 

宇都宮からは、上野東京ライン湘南新宿ラインになるので、都心生活者にとっても見慣れた列車となる。

 

11:25発の上野東京ライン小田原行きがあるが、11:36発の湘南新宿ライン逗子行きのほうが快速なだけあり早く着く。

ということで、宇都宮での乗り換え時間は約20分間。

ちょうど昼どきなので、宇都宮といえば餃子だ。

駅ビル内にも飲食店は多く、餃子店もいくつかある。

一番近いのは、改札出てパセオという駅ビルに入ってすぐ左側にある「宇味家」。焼き餃子、水餃子があり、ご飯とみそ汁のセットを頼むことができる。ここなら20分間の乗り換え時間で間に合う。

 

時間に制約がなければ、有名店で食べるのもいいかもしれない。上野東京ライン新宿湘南ラインは頻繁に出ているので、それほど時間のロスにもならない。

有名な「みんみん」も駅直結の駅ビルに2店舗入っている。

宇都宮みんみん ホテル アール・メッツ店と宇都宮みんみん ステーションバルだ。

いずれも駅ビルパセオの3階にあり、すぐ対面にある。

 

宇都宮から最速で行く場合、11:36発の湘南新宿ライン。15両編成のため、かなりゆったりしている。車両によりボックスシートロングシートがあるが、旅情を味わいたいためボックスシートに座る。車両にもよりけりだろうが、小山あたりから席は埋まるようになる。

都心も池袋、新宿、渋谷とターミナル駅を通る。そのため、かなり混雑する。

しかし、ボックスシートから車窓を眺めると、見慣れた都心の景色も新鮮に映る。

 

そうこうしているうちに、横浜には13:48に到着する。

 

仙台を朝の6:00に出て以来、約8時間。

鈍行列車の旅が十分に満喫できるのである。