旅と劇場とスタジアム   ~アーティスティックライフに憧れて~

旅、温泉、飲み歩き、音楽、ミュージカル、ラジオそしてサッカー・スポーツ観戦が大好きなサラリーマンによる雑文記。日々の想いをつづっていきます。

【音楽】ブラジルの伝説のフュージョンバンド、アジムスのライヴに行ってきた!

少し前のことになる。バジアサドのライヴの翌日だったので、10月27日(日)のことだ。ちょうど2週間前のことになる。

 

アジムスといえば、何といっても、NHK FMで以前やっていた「クロスオーバーイレブン」という番組のテーマ曲で有名なブラジル人のグループだ。

 

クロスオーバーイレブンは、ジェットストリームと並ぶ、私の大好きだったFM番組だ。

私がよく聴いていたのは、高校、大学時代ぐらいだったと思うので、1980年代、90年代ぐらいの番組だろう。平日の夜11時からオンエアされていた。アジムスの異空間に誘われるようなテーマ曲「フライオーバーザホライズン」に乗せて声優の津嘉山正種の渋い声で番組は始まる。

ジャズ、フュージョンAORを中心とした洋楽などちょっとおしゃれな大人の音楽が選曲され、番組の中間あたりで曲と曲の間に、ラジオドラマのような津嘉山正種によるスクリプトの朗読が入る。これが、また妙に心に響くものだったりして、夜寝る前によく聴いていたことを思い出す。

 

アジムスは、Azymuthと表記する。ポルトガル語では「アジムチ」と発音される。

ブラジルのバンドではあるが、私のブラジル在住時代、アジムチについてまったく話題になったこともないし、ほとんどのブラジル庶民は知らないだろう。

 

ブラジルでは、フュージョンのようなジャンルの音楽を聴く人はほとんどいないと思う。少なくとも私が付き合っていた庶民は、ボサノヴァすら聴かないし、ショーロなどはブラジル音楽とはいえ、そんなジャンルすら知らない人の方が多いと思う。ジャズ、フュージョン、クラシックなどは、ごく一部の上流階級の人しか聴かないのではないだろうか。

 

さて、そんなアジムスだが、いまだに現役で、それも日本でライヴを行う、ということで、行ってきたのだ。

 

会場は、表参道にあるブルーノート東京

 

ブルーノート東京には、以前、一度だけ行ったことがある。確か1998年とか99年頃だろう。

葉加瀬太郎のライヴをやるというので、ピアニストの西村由紀江が好きだという同僚と、当時の勤務地だった越谷からはるばる表参道まで行った覚えがある。

その時には、葉加瀬の奥さんの高田万由子とアナウンサーの永井美奈子が来ていたことをよく覚えている。

 

それから約20年ぶりになるが、内装は全く違っていた(と思う)。

 

とてもおしゃれなのだ。とにかく華やか。

けっこうジャズ系のライブハウスにも聴きに行ったりするが、私が今まで行ったことがあるライブハウスとは格が違う感じがする。

こんな素晴らしい雰囲気のブルーノート東京に来れただけでもよかったと思った。

 

今回のライヴは、アジムス単独ではなく、ブラジルのシンガーソングライターでボサノヴァを中心に歌っているマルコス・ヴァーリとのジョイントだった。

 

客層は、かなり高かったが、クロスオーバーイレブン世代だけではない。やはり、マルコス・ヴァーリ目当ての人もけっこういたのだろう。

 

最初は、アジムスの3人でのステージだったが、途中で、マルコス・ヴァーリとトランペット奏者、女性ボーカリストが入っての華やかなステージとなった。

 

マルコス・ヴァーリは、先日見た映画「ジョアンジルべルトを探して」にも出演していた。

すごく心揺さぶられるパワフルな演奏だった。

 

さて、私にとって最大の目的であるアジムスの「フライオーバーザホライズン」は、ボサノヴァの名曲「サマーサンバ」とジョイントされたバージョンで演奏された。

サマーサンバは、確か小野リサ今井美樹もカバーしていたのではないだろうか。かなり有名なボサノヴァの名曲として知られているが、マルコス・ヴァーリ自ら作った曲のようだ。

 

一遍に最高の2曲が演奏されたのだが、よく考えたら、それぞれ別に2曲演奏してくれたほうがよかったな、と思ったりもした。

 

そして欲を言えば、クロスオーバーイレブンのエンディング曲「タルジ」もやってくれればよかったが・・・。

 

2ステージの最初のステージだったせいか、アンコールもなく終わってしまい、ちょっと拍子抜けした感じもあったが、今や生きる化石と言っても過言ではない、伝説のアジムスを生で聴けた感動は大きかった。