旅と劇場とスタジアム   ~アーティスティックライフに憧れて~

旅、温泉、飲み歩き、音楽、ミュージカル、ラジオそしてサッカー・スポーツ観戦が大好きなサラリーマンによる雑文記。日々の想いをつづっていきます。

【音楽】高校時代にタイムスリップ!U2のライヴでこれ以上ない興奮を味わった!

今週はいろいろと音楽ライヴに行ったが、その最大のものは間違いなくこれだ。

12月4日(水)のU2のライヴ。

 

まさに熱狂の渦。

これほど興奮したのはいつぶりだろうか?

 

中学2年の頃から洋楽を聴き始め、中高時代はFMラジオをこよなく愛し、洋楽ばかり聴いていた。

いろんなミュージシャンの音楽を聴いていたが、高校時代に一番好きだったのは間違いなくU2だっただろう。

 

アンフォゲッタブルファイアー、ジョシュアトゥリー、ラトルアンドハムといったアルバムの時代だ。

確か浪人時代の1989年に東京ドームに高校の同級生と一緒に、U2の来日公演に行ったことを覚えている。

 

しかし、その後のU2はほとんど聴いていない。

その後、アクトンベイビーやズーロッパといったアルバムが発表されたが、巨大なディスコサウンドのような方向転換を受け入れられず、興味を失っていた。

 

2年ほど前に、ふとCDショップに行き、ジョシュアトゥリーの30周年記念CDというのを目にし、思わず衝動買いし、何度か聴いたりしたがその程度だった。

 

そんなU2が数年ぶりに来日するという。それも、ツアー名が何と、ジョシュアトゥリーツアーという。

しかし、チケット代がべらぼうに高い。

ちょっと行くかどうか迷ったが、大好きなジョシュアトゥリーの曲を中心にやってくれるのなら行くしかないだろう。

ということで、チケットを手に入れたのだが、これが一筋縄ではいかない。

1万円台のチケットは、抽選の末購入できず。席種はほとんどが38,800円のSS席。ということで、4万円近く払ってチケットを購入したのだった。

 

しかし、行って本当によかったと思った。

 

会場は、さいたまスーパーアリーナ。平日の夜7:30開演。

定時まで仕事をしては間に合わないので、今年からできた時間年休1時間を使用し、新幹線に飛び乗り、大宮へ向かった。

 

会場の最寄り駅は大宮から一駅のさいたま新都心。駅に降りると、すごい人だかりだ。

駅から会場までは歩いて5分ほど。

開演の40分ほど前の6:50頃に着いた。

 

まずは、グッズ売り場へ。まるでサッカー場のよう。場外に特設会場のような形で設けられている。

めちゃくちゃ混んでいるというわけではないが、熱気で溢れかえっている。

せっかく大好きだったU2の公演なので、Tシャツでも買おうかと思ったがほとんど売り切れていた。緑色のもののSサイズだけあったので、私のサイズはMだと思うが思わず買ってしまった。4,500円也。そして、パンフも。これは3,500円だった。完全にお金持ちをターゲットにしているのだろうか?何もかもが高く感じる。

中心となるのは、ジョシュアトゥリー世代なので、ほとんどが私とほぼ同世代になるのだろう。まあ、アイルランドに行くと思えば安いものだ、ということで思わず買ってしまうものだ。

 

そんなことをしていたら、もう開演の30分前。入場するにも長蛇の列だ。これらの人たちが皆4万円払って見に来ているということに、なんだかすごいな、と思いながら並んでいた。

5分ほどで入場。荷物検査、ボディーチェックもあったが、かなりゆるく感じた。

 

自席へ着く前にトイレだけは済ませたいと思い並んだのだが、すごい長蛇の列だ。10分近くは並んだのではないだろうか。

自席に着いたのは、開演の15分ほど前になっていた。

 

自席に着いてまず思ったのが、かなりいい席だということ。アリーナではなくスタンドの1階席なのだが、ステージにかなり近い。

後ろのカップルの若い女の子は、「すごいいい席じゃん、テンション上がる!」と言っていたが、まさにその通りだと思った。

 

プロ仕様のカメラ・ビデオは持ち込み禁止ということになっていたが、スマホは自由なようで、皆撮影などしていた。

 

私も、あまりの高揚感で、写真を撮りまくっていた。後ろのカップルに写真撮ってあげる代わりに、私もステージをバックに写真を撮ってもらった。なんてミーハーなことだろうか。

 

最近はロックコンサートにほとんど行かないのだが、ロックコンサートといえば、開演時間から開始までかなり待たされるイメージがあったが、5分強過ぎた頃だろうか、会場が暗くなり、演奏が始まった。

 

けっこう唐突に始まった感じなので、これが本当にあのU2なのか、と思ったりした。

 

というのも、ステージは2か所あり、広い舞台のステージと、もう1か所歌舞伎の花道のようなものの先にも小さなステージがあり、そちらのほうで演奏が始まったからだ。

私の席から、その花道の先のステージは少し遠かったこともあり、広い舞台のステージで始まるものとばかり思っていたので、何とも不意を突かれたように感じてしまった。

 

しかし、間違いなくボノだし、エッジだし、アダムなのだ。ドラムだけは、私の位置からは後ろ向きだったのですぐにはわからなかったが、ラリーなのだ。

 

サンデーブラディーサンデーから始まった。

そして少しして、ニューイヤーズデー。

初期の曲が続き、観客のボルテージも上がる。私も、かなり興奮していたのだろう。相当に気分は盛り上がっていた。

 

そして、私が最も好きだといっても過言でないプライドが始まった。

もう感動の嵐だ。気づいたら自然と大声で一緒に歌っている自分がいた。

 

それにしても、ボノの声はまったく変わっていなかった。本当によく声が出ていた。

プライドでは、ボノの伸びのある声を感じられた。

思わず、「ボノー!」と叫んでいた。

もうこんな嬉しいことはない。

 

と思っていたら、続いてホエアザストリートハブノーネイムのイントロが始まった。

これからが本編、ジョシュアトゥリーの始まりだ。

この曲のイントロはめちゃくちゃかっこいい。

この時が、一番鳥肌が立った瞬間かもしれない。

 

ステージも広い舞台のステージに移り、また背景に流れる映像がとても演奏にマッチしていて素晴らしいのだ。モノクロの荒野に広がる道が流れるように映し出されている。

 

ジョシュアトゥリーのアルバム通り、続いてアイスティルハブントファウンドホワットアイムルッキングフォー、そして不朽の名曲ウィズオアウィズアウトユーが始まった。

 

この曲はイントロを聴いただけで痺れる。鳥肌が立ってきた。

これほどベースの低音が体中に響き渡るイントロの曲もないだろう。

まさに至福の時とはこのことをいうのか。

 

そのまま一気に、ジョシュアトゥリーの全曲をやってくれた。

ジョシュアトゥリーの曲の後半ぐらいに入り、私の心も落ち着いてきた。やっと冷静さを取り戻した感じだった。

 

その後、ラトルアンドハムに入っているエンジェルオブハーレムを歌ってくれ、私もサビを思わず一緒に歌っていた。いい曲だ。

 

その後は、後期の作品に入ったようで、あまり知らない曲がいくつか続いたが、そんな中ビューティフルデイをやってくれた。

 

ボノは、盛んにショーマストゴーオンと言っていた。

 

結局、終わったのは9:50頃。2時間15分のステージだった。

 

満足感しかなかった。

これほど興奮したのはいつぶりだろうか。

熱狂の渦とはまさにこのことだろう。高校生の時代にタイムスリップしたような感じだったのかもしれない。

 

それにしても、改めてすごいバンドだと思った。

 

アーティストによっては、ライヴになるとサポートメンバーなど入れてやったりするが、U2はライヴもメンバーの4人だけで演奏していた。4人だけでこれだけ分厚い音を作り出せるのは本当にすごいと思う。

 

そして、何といってもボノの声だ。

これほど、魂を感じさせる歌声はないと思う。うまいと思う人はたくさんいるが、魂を感じさせる人はほかに思いつかない。

 

私が日々聴いていた頃から30年が経っている。

さすがに皆30年を取っているはずなのだが、あまり年を感じさせない。皆いい年の取り方をしているのだろう。

特にドラムのラリーは、昔と変わらず短髪でとても若々しく見える。

 

あとは、映像をフルに活用していたことは注目に値する。

映像で、世界中で活躍している女性を顔写真付きで紹介したりしていたが、日本人もけっこう出ており、市川房江や緒方貞子、それに草間彌生などはわかるが、紫式部が出てきたときには思わず笑ってしまった。伊藤詩織さんも出てきたのには驚いた。

 

観客もスマホを多用し、スマホで電灯を照らして一体感を醸し出したり、新しい形のライヴだと思ったりもした。

 

本当に来てよかったと思った。

いつまでも、U2の曲が頭の中を流れていた。

とても幸せな気分で帰路に向かったのだった。