旅と劇場とスタジアム   ~アーティスティックライフに憧れて~

旅、温泉、飲み歩き、音楽、ミュージカル、ラジオそしてサッカー・スポーツ観戦が大好きなサラリーマンによる雑文記。日々の想いをつづっていきます。

【音楽】拍手喝采!セバスチャン・ヴァイグレの「運命」に心から感動した

先日、クラシック音楽のコンサートに行ってきた。
クラシック音楽のコンサートで、サッカー観戦並みの興奮が味わえることを身を持って体感した。
クラシック音楽は結構好きで、落ち着きたいときによく聴いている。
今回は、たまたま妻の会社の福利厚生サービスで安く手に入るということでチケットを手に入れていた。
ベートーヴェンが好きで、特に5番と7番は大好きだ。
コンサートで聴きたいのはやはりオーケストラ。
今回は、その5番だった。
オーケストラは読響で、指揮者はセバスチャン・ヴァイグレというドイツ人。ホールは、池袋の東京芸術劇場
素晴らしかった。
ベートーヴェンの5番(運命)は、コンサートホールでそれこそ十数回は聴いているだろう。
前回は、2年半ほど前だっただろうか、同じ東京芸術劇場で、コバケンの指揮で聴いた。
このときも素晴らしく、新たな発見がいくつもあった。
まずは何といってもコバケンの指揮だ。第4楽章のクライマックスで、コバケンが客席の方を向いて叫んだのだ。これには感動させられた。
そして、金管楽器の音が私の座っている座席の後方から聴こえてきたのだ。この感覚は何とも言えない。特に第2楽章だか第3楽章で、金管楽器が目立つパートがある。目をつむりながら不思議な感覚を何度も味わったことを思い出す。
今回は、2階席だったせいか、後ろから音は聴こえなかったが、それ以上の興奮を味わった。
特に、第3楽章は低音の弦楽器のパートが多く、聴きごたえ満載。
第3楽章から第4楽章へ移るときがとても好きだが、第4楽章が進むにつれて、体が震えてきた。全員劇のレミゼじゃないけれど、全員演奏なのだ。それも全パートがこれ以上ないぐらいの緊張感を持って極限の演奏をしている。
一瞬たりとも目が離せない。指揮者ヴァイグレを中心に全パートの全演奏者の一挙手一投足に私の全神経が集中させられた。
スポーツと違って筋書きはある。
しかし、ライヴだ。その出来栄えはやってみなければわからない。
クラシック音楽を聴いて、サッカーと同じ興奮を味わった。
これはすごい発見だった。
演奏が終わり、会場に響き渡る拍手は物凄いものだった。
アンコールの演奏はなかったが、指揮者ヴァイグレは何度も何度も出てきてくれた。
終演のアナウンスが入り、客席に明かりが灯った後も拍手は鳴り止まなかった。
そんな中、指揮者ヴァイグレは出てきて、何度も何度も感謝の意を表していた。
私だけが感じたのではないのだろう。
多くの観客も同じように、大きな感動を受けたのだろう。
正直、私はクラシック音楽の演奏の上手い下手はまったくわからない。
しかし、感動する演奏とそうでない演奏があることは間違いないだろう。
指揮者の力も大きな影響を与えるものだと思った。
指揮者は、スポーツでいえば監督だろう。
今回のヴァイグレは、全身を使い大きなアクションが特徴。オーケストラ全体に対する指揮と同時に個人やパートに対しても合図を送っていた。
また、身のこなし方が、まるでダンスを踊るようだった。
サッカー最強説を唱えていたが、クラシックコンサートがそれにも劣らない感動を味わわせることを知り、自分自身とても驚いている。
これからは、どんどんクラシックコンサートに行こうと思う。
オーケストラと指揮者とホール、そして観客。それらがどのように融合するか、それが感動の演奏を生み出しているのだと思う。
楽しみが一つ増えた感じだ。