【音楽】【クラシックコンサート】炎のマエストロ コバケンを堪能、まさにオーケストラを体感した!
先日、3連休の初日、クラシックコンサートへ行ってきた。
場所は池袋の東京芸術劇場。
指揮はコバケンこと小林研一郎。演目はチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲とベートーヴェンの5番、運命だった。
雪が心配だったが、電車はきちんと動いており問題なく行くことができた。
...
半年ほど前にコバケンの本を読み、ぜひコバケンの指揮するオーケストラを見に行きたいと思っていた。
今までもけっこうクラシック音楽は好きでホールに聴きに行っている。
しかし、今回、今までとは全く感じ方が違った。
まさに体感という言葉がぴったりきた。
ホールがいいのか、指揮者がいいのか、演奏者がいいのか、演目がいいのか。
運命の第3楽章から第4楽章に入るところがとても好きだ。
第4楽章に入ってからは、感動の連続だった。
とにかく激しいので、ヴァイオリンや弦楽器の皆で揃った激しすぎるボウイングを視覚的に見るだけでも圧巻なのだが、身体中に音が響き渡るのだ。目をつぶると特に感じられる。
コントラバスの音が大きくなるとその体感ぶりはすごかった。また、金管楽器、特にトランペットの音は反響のせいかオーケストラがいる位置ではなく後方から聴こえてくる。
そしてコバケンだ。
第4楽章で最高潮に達した時、叫んで観客の方を振り返り指を指した。
体が震えてしばらく止まらなかった。
これこそオーケストラ、クラシックコンサートの真骨頂だろう。
今までは単にオーケストラの演奏を視覚的に楽しんで、単に聴いていた、という感じだったが、今回初めて、オーケストラをまさに体感した、という感じだった。
以前はクラシックコンサートはあまり席など重視しておらず安い席で見ることが多かった。
この日は1階席後方のほぼ中央。今まで感じたことのない聴こえ方だった。
オーケストラは読響。私はオーケストラが好きで、けっこうクラシックコンサートに行ったりするが、これは私の私見かもしれないが団員の身なり雰囲気からして違うのだ。さすがN響と2大オーケストラと言われるだけあるのかもしれない。
そして何といってもコバケンだ。まさに炎のマエストロだ。
コバケンは3年ほど前に一度見ているはずだが、その時は天井桟敷のような席だったせいかあまり印象はない。
今回は前もって本なども読んでいたせいもあると思うが、今まで私が見てきた指揮者と決定的に違うと感じた。というか、それほど違わないのかもしれないがそういう意識で見てきていなかっただけかもしれないが、感動させられた。
クラシック音楽の新たな楽しみ方を知った感じだ。革命的な日になった。
ホール、指揮者、楽団、演目。
いろいろなコンサートに行きたいと思った。
【サッカー】アジアカップ決勝 日本対カタール 不意打ちを食らった日本、流れを引き寄せられず準優勝に終わる!
年明け早々に始まったアジアカップだったが、いつの間にか1か月ほど経ち、ついに決勝の日を迎えることになった。
日本は決勝の舞台まで駒を進めることができた。
大きな大会には珍しく、土日ではなく金曜日の夕方に行われた。
時差が5時間あるので、日本時間では金曜の夜の11:00にキックオフとなった。
この試合は、準決勝とは違い、一部始終リアルタイムで見ることができた。
日本の先発は、怪我でプレー不可能なボランチの遠藤航に代わり塩谷が入ったが、それ以外は準決勝で快勝したメンバーだった。
準決勝で負傷した右SBの酒井宏樹も心配されたが、先発でプレーすることができた。
試合は、立ち上がり、日本の方が攻めていたが、それほどいい形がつくれていない。
そんな中、カタールは、一瞬の隙を突き、鋭いカウンターで日本の陣地を切り裂いていく。
左サイド(日本の右サイド)からのクロスをPA内で受けた19番のFWは2回ほどトラップした後、オーバーヘッドでゴールを決めたのだ。まさに不意打ちだった。
これには驚いた。まだ、開始早々の前半12分のことだ。
正直、この時、私はまだカタールの力をみくびっていたと思う。
1点取られたが、時間は十分あるので、挽回できるだろう、と思っていた。
おそらくピッチ上の選手たちもそう思ったのではないだろうか?
アジア最強と言われていたイランに圧勝した俺たちがカタールなどに負けるわけない、と。
しかし、その後も、なかなか日本はペースをつかめない。
パスなどもちょっとずつずれているような気がする。ちぐはぐな印象だ。
相手はボールを持つと、一気に日本陣内のゴールに向かってくる。特に11番の選手の神出鬼没の動きに翻弄されていた。
人数は足りているはずだが、マークしきれていないのか、中盤でボールが奪えない。
そんな中、またもカウンターで仕留められてしまった。
前半27分のことだ。
一気に2点のビハインドを背負ってしまった。
この2点目は大きくのしかかった。
日本は、相手の勢いを止められない。相手の勢いは止まらない。
前半は0-2で終えた。
後半どう立て直すのか、指揮官の腕の見せ所だ。が、ほとんどの場合、何もできず終わってしまうことの方が多いように感じる。
ザッケローニ時代の日本などは、いつもそんなことを感じていたような気がする。
しかし、後半、明らかに日本の動きがよくなった。
というか、カタールが明らかにトーンダウンしているように見えた。これは、2点差なので守りに入るというカタールの作戦なのかもしれない。
とにかく、前半とは全く違い、日本は効果的な攻撃が仕掛けられるようになっていた。
しかし、ゴールだけが決まらない。
カタールがあまりにあっけなく2つもゴールを簡単に決めていたので、これは運にも見放されたかな、とそんな絶望的な思いも抱いていたさなか、南野が決めてくれた。後半24分のことだ。
このゴールは大きかった。
1点入れば違うと思っていたので、これで俄然楽しくなってきた。
あとまだ20分以上ある。十分チャンスはあると思われた。
しかしなかなかゴールを奪えない中、大きな落とし穴が待っていた。
後半、ほとんどチャンスらしいチャンスがなかったカタールだったが、CKからの一連のチャンスを得、PKを得ることに成功したのだ。
疑惑のシーンからプレーがしばらく流れていたので、一瞬大丈夫かな、と思ったが、そうは問屋が卸してくれなかった。VARの餌食になってしまったのだ。
VARで見ると、PA内で明らかに吉田麻也の腕に当たっている。
故意かどうかということが判断基準になるが、ほとんどの主審は故意かどうかなど関係なしに腕に当たっていればハンドの判定をする。
ということで、神出鬼没で大活躍の11番の選手がPKを決め、再び2点差になってしまった。
後半38分だったので、アディショナルタイムを入れても残り10分ほどだ。
正直、2点はきついと思うが、アディショナルタイムに入る前に1点返せれば、十分チャンスがあると思った。
しかし、後半立ち上がりからの日本の勢いが、なくなってしまった。
このPKの1点はそれほどのダメージを与えられてしまったのだ。
そのまま、1-3で負けた。
残念だと思った。
しかし、不思議とそれほど悔しさは感じなかった。
まさに、これがサッカー、という試合だったと思う。
運・不運といえば失礼だろう。
しかし、どんなスポーツでも流れはある。サッカーでもそうだ。
その流れを自分たちのものにするかどうかで、試合は大きく変わってくる。
そんなことを強く感じさせられた一戦だった。
カタールは、日本の不意を打ち、流れを自分たちのものにした。
彼らにとって前半がすべてだった。
後半は、日本に攻め込まれたが、劣勢のなかでも、一瞬のチャンスを見逃さずものにした。
サッカーは恐ろしい。
しかし、だからこそ楽しいとも言える。
この結果について、日本の選手たちは悔しいだろうし、悔いも残ったに違いない。
特に、キャプテンの吉田麻也は尚更だろう。
PKを取られたハンドは仕方がないのかもしれない。
しかし、今大会を通して、相棒の冨安は素晴らしい動きを見せたが、吉田麻也は安定感を欠いていたように思えた。
この日も3失点すべてに絡んでいる。
これは彼だけのせいではないのは当然だが、悔しさは人一倍感じることだろう。
レギュラーで出ていた選手たちはせっかくのチャンスをもらったのに優勝できなかった悔しさがあるだろう。
一方、控えに回っていた選手たちは、自分にチャンスが与えられていれば、という悔しさがあるだろう。
チームとしても、この試合なぜこんな流れになってしまったのか、反省しないといけないと思う。
スカウティングが不十分だったのか。
油断があったのか。
前半、攻撃はらしさを欠いており、守備はまったく機能していなかった。
決勝という舞台がそうさせてしまったのか?
収穫も反省もあった大会だったと思う。
これを糧に、更なる強い日本代表をつくり続けてほしい。
北川も思うことは数多くあるだろう。
日本代表でのアピールはまったくできなかったかもしれないが、これで終わるような選手ではないはずだ。
清水エスパルスで暴れてほしい。
そして、日本代表の青いユニフォームを纏って、輝く姿を見たいと思う。
そして、今回招集されなかった選手たちにも、優勝できなかったことによりチャンスは広がったかもしれない。
これほど一つの大会で日本代表を注目したことはなかったかもしれない。
ここ最近では、日本代表よりもブラジル代表をより注目し続けて見てきていた。
ブラジル代表もそうであるが、これからの日本代表にも注目し続けていきたい。
【サッカー】アジアカップ準決勝 日本対イラン アジア最強のイラン相手に快勝し、日本は決勝進出を決めることができた!
今週の月曜日、1月28日日本時間の夜11:00から、決勝進出をかけた戦いが行われた。
相手は、アジアにおいて世界ランキング最上位のイランだ。
イランといえば、昨年のワールドカップで、スペイン、ポルトガルと同じグループリーグを戦い、スペインには0-1と惜敗したものの、ポルトガルと1-1で引き分け、グループステージで敗退したが、その存在感を見せつけた。
また、2012年11月からアジアの国相手に39戦負けなしという、誰もが認めるアジア最強国で、日本は相当苦戦を強いられると思われた。
この日、私は、会社の同僚たちとゴルフバーというところに飲みに行っていた。
飲み食いしながらバーチャルゴルフをするというもので、なかなかおもしろかった。
飲み足りない気もしたが、この日は大事な日本代表の試合があるので、2次会もやらずに一目散に帰宅した。
夜9:30頃には帰宅でき、入浴も済ませ、夜11:00のキックオフには落ち着いた状態でTVの前に腰を下ろすことができた。
しかし、前半の途中で不覚にもうたた寝してしまった。
気がついたら、後半の途中になっており、2-0で日本が勝っていた。それも大迫、大迫となっていた。
あのイラン相手に2点もリードしているとは思いもよらなかった。それも先発に復帰したばかりの大迫の2ゴールだ。
さすが千両役者だと思い、驚いたのもつかの間、また眠りに落ちてしまい、気づいたら翌朝になっていた。
結局3-0で勝ち、翌朝のTVのニュースでは相当にクローズアップされていた。
日本が勝ったことはとても嬉しかったが、その一方で、こんなにスカッとした試合をリアルタイムで見れなかったことに対して、とても残念に思った。
ということで、翌日午前中にNHK BSで再放送したものを録画して一日遅れで一部始終を見たのだった。
メンバーは予想通り、大迫を1トップにしたベストメンバーだった。
大迫は、グループリーグ初戦以来の先発に復帰した。
日本は、立ち上がりから積極的に攻めていた。
それに対してイランは、鋭い高速カウンターが目立った。
大迫が入るだけでこれほどまでに変わるのか、というぐらい、素晴らしい攻撃ができていた。
大迫を含めた前線の4人は流動的に動き、素晴らしいサッカーを魅せてくれていた。
皆が楽しそうにサッカーをしているように見える。
前線の4人を中心に、2人のボランチだったり両SBだったりが適切なタイミングで顔を出し、機能的に動いている。
大迫は1トップとはいうものの、中盤に下がってボールを受ける動きもうまく、それに連動し、南野だったり堂安だったりが入れ替わり立ち代わり、前線に動く。ストライカーでありながら、ボールを収めてのゲームメイクもとてもうまい。
この日特に目立ったのは南野だ。
積極的に動き、いい働きを見せ続けてくれた。
圧巻は、最初の得点シーンだろう。
南野がPA付近で倒れ、イランのDF陣は皆が皆試合そっちのけでレフリーに詰め寄り、そんな中、ボールめがけて急いで立ち上がった南野はボールに追いつき、見事なクロスをゴール前に放ち、大迫がどんぴしゃりでヘッドで決めてくれたのだ。
これほどあっぱれなシーンはなかなかないだろう。
2点目も、南野のPA内でのパスをイランの選手がハンドしPKを獲得。それを大迫がきっちりと決めてくれた。
そして、後半アディショナルタイムの3点目も、原口のゴールを南野がアシストしている。
すべての得点に絡む大活躍だった。
そして、守備ではなんといっても冨安だ。
イランの攻撃の芽をことごとく潰していた。
ポジショニングがいいというのか危機察知能力が高いというのか、常に冨安がヘッドでクリアしており、空中戦を自分のものにしていた。
まだ若干20歳。メンバーの中で最も若いが、本当に頼りになるプレーぶりだ。
これで、2大会ぶりに決勝進出が決まった。
相手は、ザッケローニ監督率いる開催国のUAEではなく、カタールに決まった。
もう一つの準決勝であるUAE対カタールの試合は、壮絶な試合だった。
壮絶といっても、試合内容ではなく観客の態度である。
観客のほとんどは、開催国であるUAEのサポーターで、ピッチ上へペットボトルなど投げ入れていた。中には靴まで投げ入れていた人もいたようで、スタジアムは騒然としていた。
まるで、南米のクラブNo.1を決めるリベルタドーレス杯の試合を見ているようだ。
南米のクラブのホームアンドアウェイの試合も、観客の傍若無人ぶりは相当なものだ。
カタールは世界ランキングこそ93位と低いが、今大会16得点かつ無失点で決勝まで上り詰めている。まったく侮れない相手だ。
日本の過去の対戦成績も、2勝4分2敗とまったくの五分だ。
また、決勝戦では、準決勝で痛めた2人の選手が出場できない模様だ。
ボランチで活躍していた遠藤航と右SBの酒井宏樹で、代わりは塩谷と室屋で問題ないと思うが、油断は大敵だ。
そんな決勝戦のKOまであとわずか。
日本代表の優勝の瞬間をぜひとも見届けたいと思う。
頑張れニッポン!
【サッカー】アジアカップ準々決勝 日本対ベトナム ターンオーバーを使わなかった日本、1点差の勝利で4強へ!
アジアカップが始まって、日本にとって5試合目、決勝トーナメントの2試合目である準々決勝が、1月24日(木)日本時間の22:00に行われた。
早いもので大会20日目になるようだ。
対戦相手は、ベトナム。グループリーグの1、2戦を強豪のイラク、イランと戦い敗戦を喫したが、グループ3位で決勝トーナメント進出を決め、決勝トーナメント初戦をヨルダン相手にPK勝ちし8強まで駒を進めてきた。
直近の昨年行われた東南アジア選手権で優勝しており、急速に力をつけてきている印象だ。
さて、この試合、最も注目したのは、日本はどのようなメンバーで戦うのか、ということだ。ベトナムが中3日あるのに対し日本は中2日で戦わなければならない。また、優勝するためには、その先にはまだ2試合戦わなければならないのだ。
そのような状況から、ウズベキスタン戦を戦った、サブ中心のメンバーで行くのかと思っていた。
しかし、いざふたを開けてみたら、ほんの3日前のサウジアラビア戦と同じ先発メンバーが発表されていた。
唯一異なるのは、1トップに入った北川だけだ。これは、武藤が出場停止になっているので、やむを得ない人選だろう。
この先発メンバーを見て、まったくいいとは思わなかった。
中2日で疲弊している選手たちプラス北川という布陣。
これは、グループリーグ第2戦のオマーン戦と同じだ。
北川は、総サブメンバーで戦った3戦目のウズベキスタン戦では躍動感あるプレーを見せていたが、レギュラーメンバーで戦った第2戦のオマーン戦では正直機能していなかった。
このメンバーの中に入ってプレーする北川には気の毒とすら思った。
しかし、指揮官はこのメンバーの中に北川を入れて戦うことを選んだ。
練習で相当によいコンビネーションを見せたとか、何らかの理由はあるのだろう。
そんな思いを持ちながら、試合を見始めた。
注目は、北川にパスが出るかどうかだ。
これは、比較的早い段階で、ボールが回ってきたが、ファーストタッチでボールを失ってしまった。そんな北川のボールロストからピンチを招く。
事なきを得たが、入りはよくない。気持ちよくプレーに入れない。
しかし、この日は、レギュラーメンバーの中でもパスを受けることができ、徐々にフィットしていった。
この試合、南野はよかった。
主戦場は2列目。
中央でボールをキープし、ゲームメイクをしていた。
北川は2トップではなく、1トップのような形でプレーしていた。
そんな中、北川から原口へのナイスパスがあり、日本のCKになった。
このCK、柴崎が蹴った球を吉田が頭で決めて、日本に待望の先制点が生まれたと思った。
前半24分のことである。
しかし、その直後、ではなく数分後、主審はVARでの判定を行うことを宣告した。
このVARに至るまでの間については、相当な違和感を覚えた。
特にベトナム側が抗議したわけでもないのだが、少し時間が経過した後にVARを行うことになったのだ。
その結果、ゴールを決めたと判定されていた吉田のハンドを取られ、日本のゴールは取り消された。
こんな、試合の流れに水を差すVARってどうなのか、と相当否定的な気持ちになった。
この日本のゴール取り消しを機に、両チームの攻守の切り替えが激しい、めまぐるしい展開になった。
そんな中、ベトナムの怒涛の攻撃が続いた。
ベトナムの選手たちは、小柄だが若く、エネルギーに満ちており、スピード感あふれる波状攻撃を見せていた。
日本は防戦一方で、なんとかゴールを決められずに済んだ、という印象だ。
その後、日本も盛り返すが、ゴールを決めることはできず、前半は0-0で終了した。
前半の印象は、若いベトナムの勢いに、日本は翻弄されっぱなしという感じだった。
この試合、怪我明けの大迫の調整に充てることは間違いなかった。
北川は、間違いなく大迫に代わる。その時間がどれくらいになるのか、それはずっと気になっていた。
後半開始時、両チームの選手交代はなかった。
北川にも、チャンスは続いた。
後半に入ると、立ち上がりから日本のペースになった。小気味よく細かいパスがつながり、攻撃を仕掛けることができていた。
そんな中、いきなり主審はVARの宣告を行った。相当に唐突な感じだ。
考えられるのは数分前(3~4分は経っていただろう)にPA内で堂安が倒されたことぐらいだ。
その結果、日本にPKが与えられたのだ。
まあ、繰り返し再生されていたビデオを見ると、PKの判定でもおかしくない。
しかし、間違いなく、試合の流れに水を差す。相当に違和感を覚えるものだ。
このPKを、堂安本人が決め、日本に先制点が入った。前半12分のことだった。
迷うことなく、堂安はボールのところに行った。この度胸はすごいと思う。
これ以上ないというぐらいの緊張を強いられたと思うが、堂安は見事にそれを克服しゴールを決めてくれたのだ。
これで、日本は安心感を持ってプレーすることができた。
北川にも決定機が訪れた。
原口からのクロスを頭で合わせたがゴールを決めることはできなかった。
結局、後半26分に北川は大迫に代わった。
怪我明けで第1戦しかプレーできていない大迫だったが、その動きはさすがだった。
この日は20分のプレー時間と決めていたのだろう。
ポジショニングがいいのだと思う。アクセントになるボールの絡み方をし、チャンスを作り続けていた。
安定感が北川とはまるで違う。
これは、北川を応援する身からするととても悔しいことだが、事実なので仕方がない。
そのまま1-0で日本は勝つことができた。
北川は、後半はかなりボールにも絡み、まずまずの動きだったと思う。
しかし、またもゴールという結果は出せなかった。
北川は相当、運を持っていると思う。
今回の日本代表のメンバーの中で代表でのキャップ数は最も少なく、また一般的に最も知名度のない選手だろう。
しかし、ここまでのアジアカップでの全5試合で出場している。
これは、北川と冨安しかいない。
今回のメンバーでは、北川よりもビッグネームは山ほどいる。そんな選手たちだけではないが、サブの選手たちは試合に出たくてうずうずしているはずだ。
結果を出して試合に出ているのならまだしも、同じポジションの選手が怪我や出場停止といった巡り合わせで出場できている形になる。
だからこそ、試合でのパフォーマンスについては、満足のいかないところだ。
悪くはないのかもしれない。しかし、決していいとは言えない。
何としても結果を出してほしいと思わずにはいられない。
さて、次は中3日で準決勝。対戦相手は、大方の予想通りイランに決まった。
大迫が問題なければ、完全なレギュラーメンバーで行くのだろう。
武藤も復帰するし、いよいよ北川の出番はなくなるかもしれない。
しかし、ベンチにいても、勝利に貢献できることはあるし、学ぶことはいくらでもあるだろう。
日本が勝ち進み、北川にとっても糧のある試合になることを期待したい。
【サッカー】アジアカップ決勝トーナメント1回戦 日本対サウジアラビア 強敵サウジに防戦一方の日本だったが、何とか勝つことができた!
1月21日(月)日本時間の20:00、日本の決勝トーナメントの初戦が行われた。
相手は、ワールドカップ出場の常連国、サウジアラビアだ。かなりの強敵である。
一番の注目は、日本の出場メンバーだ。
直前のウズベキスタン戦、いわゆるBチームで戦った日本は躍動感あふれるプレーをみせた。
そのため、その中から何名かは、レギュラーに割って入る可能性も考えられた。
しかし、実際には、FWの武藤だけが、怪我の大迫に代わり先発メンバーに選ばれた。
それ以外はすべてウズベキスタン戦を休んだいわゆるレギュラーメンバーだった。
ウズベキスタン戦での戦いぶりがとても素晴らしかったので、ウズベキスタン戦のメンバーには頑張ってほしかった。
ということで、唯一のメンバーである武藤には頑張ってもらいたい、との思いで見始めた。
最前線は、1トップというよりは武藤と南野の2トップだった。
武藤はよかったと思う。最前線でボールを追い回したりしながら、効果的な動きをしていた。
均衡が破れたのは前半20分だった。
MF柴崎のCKをDF冨安がヘッドで決めたのだ。これは値千金だ。
結局この1点を守り切り、日本は1-0で辛勝した。
ボール支配率は、日本の29%(サウジアラビア71%)。
シュート数は、日本の5本に対しサウジアラビアは15本。
アジアのチームを相手にして、これだけ劣勢の試合も珍しいだろう。
見ていて、ゴールが決まるまでは、ほとんど互角に感じた。
その後も相手にいくつかの決定機はあったものの、それほど怖さは感じなかった。
しかし、やはり圧倒的に攻められ、日本はほとんど攻め手もなく、防戦一方だったと言わざるを得ない。
アジアカップに入る前の森保ジャパンでは、中島、南野、堂安が新ビッグ3と言われ、相当に注目を浴びていた。
1トップの大迫を含めたこの4人でどれだけ素晴らしい攻撃をみせてくれていたか。
まるでフッチボウアルチ(芸術的サッカー)とも言える独創的なサッカーをみせてくれており、ブラジルのサッカーをみているようだった。
しかし、中島は招集されたものの直前に怪我で離脱した。
大迫は初戦で大活躍したものの、その後怪我で出場できていない。
そんな状況下で、南野と堂安はプレーしているが、残念ながら輝きを放つことはできていない。
新ビッグ3+大迫のときは、4人が阿吽の呼吸のように連動し、流れるようなサッカーをしていた。
しかし、南野も堂安もまったく連動できていない。
特に、この試合の南野は、まったく冴えがみられなかった。
この大会、南野の出来に相当むらがあるように感じる。
初戦はよくなかったが、2戦目はみなぎる闘志を見せつけ、何度も決定的チャンスを作っていた。
しかし、今回の試合、また初戦のようになってしまっていた。
自分でもわかっているのだろう。途中交代の時に、相当に悔しそうな表情を見せていた。
さて、次の試合は、恐ろしいことにたったの中2日、明日にはもう試合がある。
準々決勝で、相手はベトナムに決まっている。
ベトナムといえば、ワールドカップにも出場したことはないし、以前なら日本よりもかなり力は劣るとみられてきた。
しかし、急速に力をつけているようでまったく侮れない。
果たして日本はどのようなメンバーで臨むのだろうか?
サウジアラビア戦に先発出場した選手たちは、相当に消耗しているだろう。
また、勝ち進んだ場合、その次に当たるのはおそらく優勝候補筆頭のイランになる。
そのため、優勝を狙う日本としては、次のベトナム戦は、ウズベキスタン戦を戦ったメンバー、いわゆるBチームをベースにしてもいいのではないかと思う。
しかし、武藤はイエローカードの累積で出場できない。これはとても痛い。
北川と武藤の2トップは機能していたので、最前線はこの2人が理想だと思うが、それは叶わない。
怪我で離脱中の絶対的エース大迫は、かなり回復しているようだ。これは好材料だが、無理はさせない方がいいと思う。
どんなメンバーで戦うのか、そしてどんな試合をするのか、とても楽しみである。
明日のベトナム戦も注目していきたい。
【サッカー】アジアカップ グループリーグ最終戦 日本対ウズベキスタン 総控え組で戦った日本は素晴らしい試合をみせてくれた!
1月17日(木)、アジアカップのグループリーグ最終戦、日本対ウズベキスタン戦が日本時間の22:30から行われた。
既に決勝トーナメント進出を決めている日本だが、グループリーグ1位通過をかけ、同じく全勝で決勝トーナメント進出を決めているウズベキスタンと最終戦を戦うことになった。
決勝トーナメントを戦う上で、1位通過か2位通過かで運命は変わってくる。
通常、1位通過の方が有利な場合が多いが、今回はそうでもないようだ。
2位通過の場合、決勝トーナメントの初戦で、いきなり前回の王者オーストラリアと戦うことになる。しかし、日程や移動等を考えると、2位通過の方が楽だ。
1位通過の場合、決勝トーナメントの初戦がサウジアラビアかオマーンになるので、いきなりオーストラリアと対戦することよりは気持ちの面で楽になるだろう。
あとは、グループリーグ最終戦をよい結果で終えて、次のステージに進むのかどうかは、チームの士気にも影響を与えるだろう。
このグループリーグ最終戦を、日本はどんなメンバーで戦うのか、とても興味深かった。
そんな状況の日本だったが、森保監督は、1,2戦目に出場していないメンバー、いわゆるBチームで戦うことを決断した。
この選択はよかったと思う。
優勝を狙う日本は、決勝トーナメントで4試合戦わなければならない。過密日程の中、レギュラーメンバーを休養させることができれば、今後のやりくりも楽になる。
また、この決断によって、サブメンバーのモチベーションの低下を防ぐことができることだろう。試合に出ていない選手たちは、試合に出たくてうずうずしているはずだ。
そんなサブメンバーが先発する試合の中で、私がもっとも注目したことは、北川が先発出場するかどうか、ということだった。
北川はいわゆるBチームのメンバーだ。
しかし、1戦目では唯一の交代選手としてプレーした。
2戦目は、怪我で出場できなかった大迫の代わりに先発出場した。
- 2戦ともパフォーマンスは低調だったと言わざるを得ない。
そんな北川を森保監督はどう扱うのかも注目した。
しかし、北川もサブ組として、ちゃんと今回の先発メンバーとしてプレーすることが許された。
この先発メンバーを知り、レギュラーメンバーで戦った前の2つの試合よりも、俄然楽しみになった。
正直、既に終えている1、2戦目については、あまりいい印象がない。
北川を中心に見ているせいもあると思うが、北川とレギュラーメンバーたちとの関係性がしっくりいっていないというか、残念ながらよいとは言えない。
北川も一生懸命、周りを見ながらポジショニングし、前線でボールを受けようと意思表示もするのだが、まるで無視されているようにボールが渡ってこない。
果たして、Bチームではどうなのか、非常に注目した。
まずフォーメーションだ。
この日の試合は、試合前の予想フォーメーションでは、武藤の1トップで北川は2列目の中央(トップ下)となっていたが、ほとんど武藤と北川の2トップの形だった。これは、普段クラブチームでもやっている形なので、北川にとってとてもやりやすそうだった。
北川は、開始早々から積極的に動いていた。
そして、すぐに乾からよいパスを得た。
今日は、北川にパスが通るんだ、と思い、とても嬉しく思った。
北川は、相棒の武藤をはじめ周りの選手たちとの距離感、コンビネーションもよく、躍動感あるプレーをみせてくれた。
3戦目にして初めて、楽しくプレーすることができたのではないだろうか。
北川を中心に見るのだが、北川もそうだが選手一人ひとりが協力し合いながらプレーしていた。
- 2戦目では感じられなかったことだ。
そんな試合を目の当たりにでき、とても嬉しく思った。
試合が進むにつれ、この試合、何としても勝ってほしい。できれば大量得点で、という思いが強くなっていった。
しかし、優勢で試合を進めていた中、一瞬の隙をつかれ鋭いカウンターからウズベキスタンにゴールを決められてしまった。前半40分のことだ。
しかし、その数分後、日本は同点に追いつくことができた。
右SB室屋の右からのクロスを武藤が頭できれいに決めてくれたのだ。
これは大きなゴールだった。
1-1でハーフタイムを迎えられたことは大きい。
さて、後半。
後半開始からのメンバーチェンジはなかった。ホッとした。
正直、レギュラーメンバーが入らない、この選手たちでの戦いをもっともっと見たかったからだ。
後半も日本はいい攻撃を行えており、後半13分に、塩谷のミドルシュートがきれいにゴールマウスに突き刺さった。
これで逆転だ。
塩谷は持っていると思う。
先のクラブW杯では、レアルマドリッドとの決勝でもゴールを決めており、大活躍だった。
今回のアジアカップでは開催地のアラブ首長国連邦のチームでプレーしており、怪我で辞退した守田の代役としてメンバー入りし、そんなチャンスを見事にものにしたのだ。
長い大会を戦っていくうえで、こういう選手も貴重だと思う。
後半36分に乾が原口に代わるまで、この素晴らしいBチームの戦いを見ることができた。
その後、後半40分に武藤が遠藤航に、そしてアディショナルタイムに入った後半48分に北川が冨安に代わった。
2-1で日本は勝つことができ、グループリーグ3連勝で、1位通過が決まった。
久しぶりにすがすがしい試合を見た気がした。
北川はゴールこそ奪えなかったが、いい働きをしていたと思う。
2トップの武藤との距離感、ポジショニング、周りの選手たちとのコンビネーション、そして中盤に下がってのアクセントとなるダイレクトパスなど、効果的な動きができていたと思う。
シュートも打っており、惜しいシーンもいくつかあった。前2試合はいずれもシュートまでいけていない。
後半、青山へヒールで流したパスなど、かなりアクセントになっていた。
ただ、本人としては、ゴールが欲しかっただろう。
FWはゴールを決めて評価される。その点で、武藤は評価される結果を出せた。
今回の試合は、勝てたこともそうだが、それ以上に、攻撃が機能したことが最大の収穫だったのではないだろうか。
しかし、だからといって、今回のメンバーを中心に戦うことはないだろう。
決勝トーナメントではレギュラーメンバー中心の布陣でいくだろう。
しかし、いくつかの新たなオプションを得られたことは、日本にとって大きいだろう。
また、レギュラーメンバーにとっても大きな刺激になったのではないだろうか。
決勝トーナメントでは、楽な戦いは一つもないだろう。
初戦の相手は、W杯出場の常連国サウジアラビアに決まった。
今回のような躍動感ある試合をみせてほしい。
そして、一つでも多く勝ち進み、最後まで楽しみが続いてくれることを願うのである。
【サッカー】アジアカップ グループリーグ第2戦 日本対オマーン 日本は決勝トーナメント進出を決めたものの不完全燃焼な試合だった!
アジアカップ グループリーグの第2戦、日本対オマーンの試合が、日本時間で1月13日(日)22:30からアブダビで行われた。
一番の注目は、故障で出場できない絶対的エース、FW大迫に代わってプレーするのは誰か、ということだった。
大方の予想は、武藤だったが、意外にも北川が抜擢された。
これには、私自身も相当に驚かされた。
前試合で唯一の交代選手としてプレーした北川は、大きなミスもあり、ほとんど見せ場をつくれないまま試合終了を迎えていた。
これにより、しばらくチャンスは与えられないと思っていたが、練習で相当よいパフォーマンスを見せているのか、森保監督から相当な信頼を得ているのかわからないが、2試合連続で大きなチャンスを与えられた。
私が清水エスパルスのファンで北川を応援していることは、先の記事で既に書いたが、そんな私からしても、嬉しいことだが、ここまでチャンスを与え続けられなくてもいいのではないか、と思ったりした。
私は北川のことをよく知っているが、一般のサッカーファンは、名前こそ聞いたことはあるだろうが、それほどよくは知らないと思う。多くの人は、そんな選手が、途中交代ならまだしも、なぜ絶対的エース大迫の代役で入るのか理解に苦しむことになるだろう。
ただでさえこの試合を注目していたが、北川が先発出場することで、より真剣に見ることになった。
先発メンバーで、前試合と異なるのは、北川以外では、冨安が槙野に代わり本職のCBに入ったことと、その冨安の代わりに遠藤航がボランチに入ったことだった。
試合は、開始早々から日本が猛攻を仕掛けた。
南野が前試合とは別人のように、積極的に動き、何度も決定的なチャンスを作っていた。しかし、決められない。堂安、原口もかなりボールに絡んで、効果的な動きをしていた。
今大会初出場のボランチ遠藤航も相手の攻撃を悉く防ぎよい働きをしていた。
しかし、注目の北川はほとんどボールに触る機会がなかった。
1トップとはいえ、トップ下の南野と並列の2トップ気味でプレーしたりしており、工夫しながらポジショニングしていることはよくわかるのだが、なかなかボールに絡めない。
自分のところにボールを呼ぶのだが、誰もパスを供給してくれないシーンも数多くあった。
全く気持ちよくプレーできていないことがよくわかる。
北川は、普段クラブチームでは2トップの一角としてプレーしており、相手FWとうまくコンビネーションを取りながら、絶妙なポジショニングで自ら仕掛けたり、相手FWを使ったりしながらゴールに絡む動きをしている。裏へ飛び出す動きも得意としており、中盤からのパスを引き出し、数多くのゴールを決めている。
しかし、日本代表では、攻撃陣との距離感というか間合いをうまくつかみ取れていないように見受けられる。
これは、本人だけのせいではなく、周りの選手たちも北川を活かそうという意識が全く感じられない。
真実はどうかわからないが、周りの攻撃陣も自分のことで精一杯で、新参者の北川なんかにゴールを決めさせるか、と思っているようにすら感じられる。
昨年11月に、私は日本代表の西野朗前監督とFC今治オーナーの岡田武史氏のトークショーに行ったのだが、その時に西野さんの「自分の力だけに頼るのではなく全体を考えられる選手を使う」という言葉がすごく印象に残った。
昔の日本人選手は、シュートではなくパスに逃げるとよく批判されたものだ。
だから、パスに逃げるのではなく積極的にシュートを打つことをよしとする風潮が高まったように思う。
しかし、西野さんはそうではなく、状況判断のうえで、自分で打つか味方選手を使うかを考え、最善の選択ができる選手を使う、ということを明言していたのだ。
その基準からすると、今の日本代表はどうなのだろうか、と疑問符を投げかけたくなる。
北川は、前半はほとんどボールに絡めておらずうまく機能できていなかったので、後半最初からの交代もあるな、と思ったが、後半開始のメンバーチェンジはなかった。
後半に入り、何度かボールタッチできていたが、後半12分に武藤と代えられ、ピッチを後にした。
無念だっただろう。
しかし、これが現実だ。
厳しいことだろうが、自分で切り開いていくしかない。
それは、ピッチ上でもそうだが、ピッチ上以外でのいろいろな関係づくりなど、方法はいくらでもあると思う。
しかし、こんな素晴らしい舞台に立てているのだから、この状況には感謝しないといけないと思う。
この舞台に立てない選手のほうが圧倒的に多いのだから、何としてもこの境遇を活かしてほしい。
交代で入った武藤は、日本代表歴も長くW杯にも出場している。そのせいか、北川に比べれば堂々とプレーしていたような気はしたし、ボールタッチも北川よりは多かったと思うが、決定的な働きはできなかった。
日本のゴールは、原口のPKによる1点のみ。
内容的にも、前半最初の20分ぐらいはよかったと思うが、それ以降は、特段見せ場らしいものはほとんどなかった。
とはいえ、辛勝ながら2連勝でき、決勝トーナメント進出を決めたことはよかったと思う。
次のグループステージ最終戦はどのようなメンバーで戦うのか、どのような戦い方をするのか、注目し続けていきたい。